男だったらデカイやつ！
そんなわけで、普段カバンに入れて主に使ってるのは、コレです。直径７センチ弱。
たまたま煙草屋さんで売ってたやつで、たいして気に入ってるわけじゃないんですが、ほかにろくなのがないから、かれこれ５〜６年くらい使ってます。
密閉してくれるってこともありがたいんですが、その話は次のページで。
この灰皿だと１５本は入る。つぶして入れれば、うまくすると２０本くらい入る。
って、そんなに吸わないですけど、まず大きさが必要なんです。
一時的なものではない
公園や駅に灰皿があったからといって、そこへ、携帯灰皿の中身を開けてしまうのは、どうもイヤなんですよねえ。
灰皿じゃない所に捨てちゃうよりはマシだけど。
なんだか、自分の都合悪いことを他人に押し付けて、後始末をやらせるみたいで。視界から排除してしまえば、もう、すんでしまったかのような。
よく花火とかバーベキューとかで、自分たちのゴミを、公園やコンビニのゴミ箱に捨てていく人たちがいるでしょう？ ゴミ箱に捨てるだけ、まだマシだけど。
花見とか祭とか行事で、特別に大きいゴミ捨て場が設置されてるならいいけど、普通のゴミ箱に、もう入らなくていっぱいにあふれてるのに、そこへ置いていくのって、見た目が醜い。人間の醜い心が、形になったみたいで。
電車で帰るならしょうがないけど、車で来たなら、積んでいけるだろうに。
これは、量の多少の問題ではなく、「公共」ということに対する意識だと思うんです。
公共の意味
公共だから使い放題ってことじゃなくて、みんなが使うものだから、できるだけたくさんの人が使えるように使う、次の人が気持ちよく使えるように使う、っていうことなんですよね。
それって、やむをえない場合以外は、なるべく使わない、ってことなんじゃないですかね。
そりゃ、俺も公園のベンチに座って目の前に灰皿があれば、その場所で吸った１本は、携帯灰皿じゃなくて、そこの灰皿に捨てますけど、それとこれとは話が違う。
たとえば、公園のゴミ箱に、「ここに自宅のゴミを捨てないでください」って書いてあるのをよく見かけます。寝坊して出し忘れたんだか、ゴミの日まで待てないんだか、よくわからないけど。
公園の水道で、手を洗ったり、タオルをしめらせたり、水を飲むことは、俺もありますよ。
しかし、公園の近所のおばあさんが、公園の水道で水をくんできて、自宅の前の鉢植に水やりしてるのって、とがめ立てする気も失せるというか、むなしくて悲しすぎる。
誇りまで捨てるな
登山を趣味にしている者にとって、ゴミは、自宅まで持ち帰るものなんです。
山小屋にゴミ箱があっても使わない。使う人もいるのかもしれませんが、うちの山岳部ではだれも使っていなかった。
車で上がれない所にゴミ箱が設置されてるって、どう考えてもヘンでしょ、回収車は永遠に来ないんだから。
つまり、ほうっておくと、あっちこっちに捨てやがるから、せめて、ここにまとめて捨ててくれたほうが、まだ助かるってことで、やむにやまれず設置してるだけなんです。
飛行機も同じ。常時全面禁煙のはずの飛行機の中に、なぜか灰皿がある。それはトイレ。どんなに禁止しても、隠れて吸う奴がいる。その吸殻を、中途半端に消して、へんな所に捨てられると、機内は乾燥してるから、すぐ火事になる。喫煙を容認してるわけではないが、灰皿を置いたほうが、置かないよりも安全だから、そうしてるわけです。
そもそも、なんで山頂にジュースの自販機があるんだか、５０円増しや１００円増しで売ってるほうもバカだが、缶ジュース飲みたい奴は山にあがって来るな。
非日常の不自由を楽しむっていうのが旅ですからね。
煙草も、吸えない場所では我慢して、あとでゆっくり、好きなだけ吸うっていうのも、それはそれで楽しいです。
しかし、それができるんだったら、携帯灰皿が必要なくなってしまう。この話は、次のページで。
「大きいことはいいことだ」
人間の器量、男の器っていうのは、そう簡単に大きくならないから、灰皿だけでも大きくしようと。
少しアウトローな人たちの集まりだと、携帯灰皿持ってるのは俺ひとりだけなんてことがある。
そういう時に、俺だけがポイ捨てしないってのも、なんだか、いい子ちゃんぶってるみたいで、俺だけが小さく見えたりするんです、ホントは小さくないんだけど。
そしたら、全員の吸殻をもらってやる。これなら大きい。
習い事が終わって門前の道路で立ち話とか、送っていく途中で橋の上で夜景を見ながら、一緒に吸ったりすると、吸殻よこしなさいと言ってくれる人がいる。これが、なーんか、大きい感じがするんです。いいよ俺も灰皿持ってるから、と言っても、いいからいいから、３０代で独身でゴミの始末ってむなしいでしょとか、余計なことまで言われる（笑） 俺のほうがたくさん入るから、どっちかっていうとあんたの吸殻もこっちへ入れるべきだ、と言い返してやりたいんですよね。
