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テオノクワ
この図も、クワと同様に表示させてもらいます。
鐙鋤
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□ 柄が短めなのは、原図がディフォルメ気味だから
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■(金へんに専)
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□ ┏━━━━━━原図では鐙鋤の柄はこのくらい━━━━━┓
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■(金へんに専)《さいづえ》《ておのくわ》ポツ
音は博
■(金へんに専)[和名は佐比都恵。今は■(金へんに斤)鋤という]
鐙鋤[阿布美久波《あふみくは》。今は唐鋤という]
■(金へんに専)《ておのくわ》は鋤の一種である。『釈名』(釈用器)に、せまい土地の草を除くものである、とある。
鐙鍬《あぶみくわ》 『三才図会』に、「草を■(戔にりっとう)《けず》る道具である。形は馬の鐙のようで、踏鉄《ふみがね》の両旁に刃を作る。大へん鋭利で上に円い■(恐の心が金)があってそこに直柄をつけ、これを用いて草を■(戔にりっとう)《き》る」「柄の長さは四尺である」(器用十一巻)とある。
△思うに、■(金へんに専)は小鋤で、形はやや■(金へんに斤)に似ている。それで■(金へんに斤)鋤といっているのはこれのことであろうか。鐙鋤は钁の一種で、これで堅い地を刳《えぐ》る。その刃の尖ったものを鶴嘴《つるはし》という。
要約すると、これもクワだってことです。
刃が狭いのが、金へんに専と書くやつ、テオノクワ。
刃が鋭いのが、アブミクワ。
手斧(チョウナ)のように、刃が狭いから、テオノクワなんでしょうね。
金へんに斤っていうのが、チョウナをあらわす字ですが、それに似ていると編者は言ってる。
アブミは馬具の一種で、足を乗せるステップです。
西洋では電車の吊革みたいなものに足先をつっこむのですが、それだと落馬した時、足がひっかかったままいつまでも引きずられて、頭を地面にこすりつけたり、顔を蹴られたり、ろくなことがない。
そこで、和式馬術では舌鐙というやつになっていて、スリッパ状またはペダル状のものに足を乗せるわけです。
その形に似ているから、アブミクワっていうんですね。
前ページに書いた钁と違って、刃先にカドがなく、でも刃はこっちのほうが鋭いのだという。
それにしても、この刃はずいぶん狭そうです。
ツルハシも片方はマイナスドライバー状になってますが、ツルハシに近いものだって言うならば、かなり狭い。
「狭鍬」などといって、大昔の木製農具に、幅の広いツルハシみたいなのがあるんです。
前述の肩甲骨スコップも、刃の小さいのがありましたよね。
これはこれで、幅が狭いほうが都合がいい用途に使うためにこうしているわけで、こういう道具が必要なんでしょう。
この道具は、関係なさそうで、あとで関係してきます。
次回いよいよサンノクワ。
続く→
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