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うちの日記は、読んでくださってるのはかおちゃんくらいなものかと思っていたんですが、ちびまる子ちゃんの姉がかわいいという話に思いのほか反響があって、このままにしとくと男の尊厳にかかわるので、1ページ書いておきます。
サザエさんが見たい
アニメを小バカにしている俺が、観たくて観ている唯一のアニメは、サザエさんです。宮崎映画をテレビでやっていれば観ることもあるけれど、06年秋の時点で、もののけもハウルもテレビでやったけどまだ観たことないんで、そんなに積極的に興味があるわけでもないので。
今どき、磯野家みたいに古風な家族だんらんはない。ひとり暮らしをやっていると、しかも日曜の夕方だと、人生についていろいろ考えさせられる番組なので。
そのついでに、ちびまる子ちゃんも見ることもあるっていう程度なので、サザエさんほどは熱心に欠かさず観てるわけじゃないんです。
ただ、ちびまる子ちゃんっていうのは、気の弱い卑怯者とか、無気味なお笑いマニアとか、今までにあんまりなかったようなキャラを構築して、しかも内面を描くオフのセリフと、ツッコミを入れるナレーションが同時進行して、鋭く人間を描写している。作者さんは思春期に周囲をよく観察していたのだなあと思う。
気合の入った女
ちびまる子ちゃんの姉というのは、ものすごく、いい女です。これであと15くらい歳くっていれば完璧なんだが…。最初はギャグで言っていたのですが、よく見りゃ、本当によくできたお嬢さんだ。流行の言い方で言えば、「萌え〜」というやつ。その魅力を列記すると…。
自立しうる限り自立している。
あんまり親に手をやかせない。文句を言われるようなスキがない。人をアテにしない。
自分なりの美学で自分を律している。
そんなのみっともないと、はばかる気持ちが、虚栄や逃避ではなく、「誇りと恥」という概念から来ている。
おねえちゃんと呼ばれている。
そりゃ、姉が姉と呼ばれるのは当たり前ですが、家族の誰からも名前で呼ばない。やっぱり下の子に愛情が片寄るものだから、それを受け入れて、私はいいよと引いてしまっているのだ。年上だからしっかりしなさい、妹の面倒をみなさいという、無言の期待に答えている。こんな小さい子が、ケナゲじゃないか! これを応援しないわけにいくまいよ。本当はサキコさんというんだそうです。
強くあろうとする。
この人が泣くときは、くやし涙が多い。家族のために何かをしてあげたくてとった行動が誤解されたとか、バレーボールの試合で貢献できなかったとか。すべて愛情から出発していて、それがうまくできなかった自分が許せないのだ! これは学んで身につくものではなく、天性のものでしょう。
普通に女らしさもある。
好きな芸能人もいるが、年中そればっかりというわけでもない。女を強調して売りにしてるわけでもないが、女を捨てちゃってるわけでもない。
見すかしている。
ははーん、あんた、ひょっとしてなになになんでしょう、みたいなことをズバズバ言う。男にとって、これがどれだけラクなことか…。言ってくれたほうが、気まずくならないのだ。都合を察してやる、ものわかりの良さがある。
甘くない。
見捨てる時は冷酷に見捨てる。知ったこっちゃないねと突き放し、情に流されない。安易に手助けしない。
優しい。
もう、しょうがないんだから、あんたって子は〜、みたいなことを言いながら、なんだかんだ妹を心配している。ケチはつけるが、人は人、つき離していることが、結果的に、相手を認めていて、その人の好きなようにさせていることでもある。
ときどき、かわいく見える時がある。
それほど美人というわけでもないのだが、目をくりっとさせて横を見たり、なんだ、かわいいではないかと思わせる時がある。このくらいのほうがハッとさせられるもので、これが逆だと、美人だと思っていたらそうでもない時があったりしてがっかりすることになる。
髪をしばっている。
これは単なる好みだけれども。耳やオデコやうなじを出すと、顔のまずさを髪型でごまかせないので。
たまーに髪をしばっていない。
寝る時もセクシーだが、友達のピアノ発表会におよばれとかで、髪をなびかせて出かけたりする。こういう「特別な顔」を持っていなくては、いい女とは言えん。
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ツンデレ?
それで、このページを作った直接のきっかけというのは、ツンデレです。
IF北子さんから、ちびまる子ちゃんの姉が好きというのはツンデレという状態ではあるまいか、そういうオタク用語がある、と教えていただいたわけです。いつもありがとうございます北子さん。いや、まじめに感謝してます。
検索してみたんですが、ツンデレというのは、普段はそっけなく冷たくて、それが、二人きりの時や、交際が始まると、一転して素直になり、しおらしく言うことをきくというようなことを好む性癖の方向をいうみたいです。
恋愛シミュレーションゲーム(笑)だか、美少女育成ゲーム(笑)だか、そのへんの商品で使われる用語なんだとか。
男は戦うのだ
いい女を望むんだったら、それを得るために、それにふさわしい男になるために、自分の価値を高める努力をしていくっていうのが、本当の男だと思います。
高嶺の花に堂々と告白して玉砕するガッツがあるなら、歳が幼くても立派な男です。
しかし、さえない男であることはそのままにして、幼女とかバーチャルとか、自分よりも弱い女性ならば言うことをきかせられるだろうという発想は気に入らない。
メガネかけてて田舎くさくて文学少女っぽくて妹タイプでおとなしいのが好きだとか、メイドや秘書や看護師が好きだとか、女性側の選択肢を無視して言いなりにさせようとする了見が男らしくない。人間として、対等に恋愛していない。
ツンを好むのは立派です
そんなわけで、俺が秋葉原っぽいものを嫌う理由の最たるものが、この、軟弱で安直な恋愛観という部分なんです。
マンガに出てくる美少女ってのは、恥ずかしがり屋なのに積極的とか、男の集まりにいつも一緒にいるとか、都合よすぎて笑える。
たぶんゲームでも、血のかよわない、ウソ臭い、人間もどきばっかりが出てくるんでしょう?
CGでどんなにリアルに質感や影をつけたって、肝心の人間が描けていないんじゃあ、ダメだよ。絵柄がマンガ絵でも、猫耳が生えちゃっててもいいから、人間がしっかり描けていれば文句はないです。
徹底的に欠点を指摘してきたり、おまえはダメ男だという現実をつきつけて、オタクはキモい!と言い出すような、生身の女性が本当にとるような行動をとるキャラは、出てこないんでしょう?
しかし、ツンデレという用語があると聞いて、俺はちょっと、この分野を見直しましたよ。
つまり、高飛車女を攻略して征服してやろうという、上向きの視野になっている。それがゲームの中なのは、じつはまるっきり下向きなんだが、それでも、世間で言われているよりも、オタクの人たちはロマンチストで目標が高い感じがします。
たぶんオタクの人たちは、用が足せればナンパしたりソープランドに行けばいいというようなことが許せなくて、もっとシャイで誇り高いのではないかと思うのだ。それは俺も意見が一致できる部分だと思う。
ツンだけでいいのだ
しかし、ツンのあとにデレがあることが前提なのは、やっぱり根本的に何かが違う気がします。それって、レイプされてるのに最後はヒィヒィ喜ぶような、都合よすぎになってる。
俺はデレデレには用はなくて、なにしろ自分の彼女と歩く時もあんまり手をつながないくらいなんで、ツンツンしっぱなしなのが好きなんですけど、こういうのは何ていうのか知らないので、仮に、「デレをベースにしたツンだけで、そのあとにデレはない」略してツンノミと名付けさせてもらいました。
たとえば、猫が、そっけない時があるのにかわいいのは、甘える時もあるからでしょう。たまに珍しく甘えてくれるから、うれしさもひとしおだっていう。どんな男にも見向きもしない女が、自分にだけは心を開いてくれた喜びみたいなものが。
そうじゃなくて、孤高の鷹のように、いつでもツーンとしてるのがかっこいいと俺は思うわけです。エサには寄ってきても、人間には服従しないような。
→つづき |
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