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「煙草やめますか人間やめますか」

 後編

 

 禁煙スタート

 他律的一時禁煙
ニセモノの禁煙が、いくつもあるんです。
世間では、「喫煙おことわり(ここで吸わないでください)」のことも禁煙と言いますね。
すげえ変!!!

他人に命令されて、禁煙させられる
ということが、禁煙になってやがる。
いくら健康のためだからといって、たとえば、「ダイエット!」とか、赤い文字のプレートで表示してる飲食店って世の中にあります? もしあったら、それはそれで、ものすごく面白いかもしれないが…。
あー、でも日本酒は、ひとり2合までとか3合までとか制限してる店はあるか。
ゲームソフトの店に、「社会参加」「ニートは人間のクズ」「二十歳になったらオモチャは卒業」「おまえは一生、一人前の男にならないつもりか?」、などと表示してくれるんだったら、禁煙という表示を出しても文句は言いませんよ、だけど俺とは違う価値観の人もいるでしょ、それは認めますよ嫌いだけど、そのかわり、俺にも俺の価値観があるんで。
世間への迷惑ということならば、レストランでつまようじをシーハーする奴、電車内で化粧直しする奴、バーで大声でしゃべる奴、デパートで自分の子が走り回ってるのを野放しにしてる奴、道ばたでディープキスしてる奴、このへんはどうして取り締まらない? 迷惑してるぞ俺は。
携帯電話は、電波が医療や航空の電子機器に悪い、しゃべり声がうるさい、っていうのはわかる。それは副流煙みたいなものでしょ。だったら、ヘッドホンからもれるシャカシャカ音だって精神衛生に悪いぞ。
俺は音楽の好き嫌いが激しいから、くっだらねえ音楽を店内に流されちゃうと、不快でしょうがない。
前に二之丸にも書いたけど、ちょっとやそっとじゃキャントゲットラヴにそっくりなイイヅカマユミとかいう人の曲は、盗作ではないかって俺はわざわざそれ店内に流してた店の店員に文句言いに行ったし、桃井ナントカって人はふられ気分でロックンロールみたいなのを歌ってる。そんなに歌いたければ、盗まないでカバーを歌え。レベッカとかパフィとか、あんまり洋楽の名曲に似てる曲がずっと店内に流れていると、まるでヘタクソなコピーバンドか、チューニングが合ってない楽器を聞いてるみたいで、気持ち悪くなることがある。体に悪い。これと副流煙はどう違うの?
俺にとって好きな音楽でも、客層が悪いと迷惑する。パンパパンヒューをやる奴には、殺意をおぼえる。
新幹線は全部が禁煙席、でも禁酒席はないんだろ? 車内で酒飲んで、くさい息を振りまいて、となりの席が新幹線通学の子どもさんだったりしたらどうよ?
そりゃ、煙草を吸うべきでない公共の場では、俺だって吸わないですよ、吸わないけど、それは自分の意志で、自分の分別や良識で、場所柄をわきまえるものでしょうが。
民度が低いから社会的に強制されて禁煙を強いられるってのは、まるでブタでも飼育してるような(へんなたとえで、ブタさんに申し訳ないが)、かなりヘンテコな社会だなあと思うんですけど。
しかし現実には、世論がうるさいからというのも、禁煙(本当の禁煙)の、動機にはなってるようです。
俺なんて、ホテルや旅館では、壁紙にニオイがつくと次に泊まる人に悪いと思って、わざわざロビーや玄関前に出て吸ってますよ。
映画館で飲み食いしながら観るってのもイヤなんです。作品に失礼だし、静かなシーンでバリボリ、入れ替えのあと座席にポップコーンのカス、ゆかが一面ジュースの海でベタベタって、映画の価値が減る。
映画館が禁煙なのは消防法の都合なんでしょう、それはそれでいいけど、映画館が全焼して千人くらい死ぬのを防ごうという気持ちがあるんだったら、一億国民の社会性や修身や道徳がすたれて国家が衰退していくのは、いったい誰が防ぐわけ? 煙草吸わない人が防いでくれんの? 

 自律的完全禁煙
喫煙常習者が喫煙習慣をやめて、まったく吸わなくなること、これが禁煙です。
狭義の禁煙、本当の禁煙。

 過程型禁煙もどき
外人さんに、俺は2ウィークアゴーからノウスモウキングがハヴビーンアイエヌジーだとか言うと、イエスタディはハウメニ吸ったか、トゥデイはハウオフン吸ったかと聞かれる。
はあ? 俺がいつもバカスカ吸ってるから、もしかしてアメリカンジョークにとられてジョークで返してきたのか、あるいはインチキ英語が通じなかったのかと思って、ジャパニーズでKIN-ENって言ったらもうジャストのパーフェクトのディスティンクトリで、ウィザウトソウマッチアズオンリーワンでドコンジョーですよ、と言ってやると、おおエクセレントとか、かなりびっくりされます。
彼らの感覚では、本数を減らすくらいでも禁煙とみなし、「あの人は今、禁煙中だ」と言うらしい。
禁煙を決意して、少しでも行動にうつし、がんばっている状態が、すでに禁煙らしくて、それが実際のところ完全な禁煙になっているかどうかという「結果」を問わないらしい。
こういう中途半端な禁煙を見たことがない。どういう事情があろうとも、行為として「吸っている」ものは、「禁煙している」とは言わないと思うんだけど。
日本人のほうがストイックなのか、それとも、日本人だってつい吸っちゃう時は吸っちゃうのだが、恥とか外聞とか世間体とかで、申告しないで隠し通しちゃってるだけで、外人さんのほうが正直なんですかね。
しかしこれはちょっと仏教的な感覚で
すよね。人間だものってやつだ。日本に来る外人さんは、大拙先生あたりを読んでいたりして、下手な日本人よりも和風だったりするから、油断がなりません。
禁煙の禁は、意味としては、おさえつけてとどめる、動けなくするというニュアンスですが、英語ではクイットスモウク、パソコンソフトを終了するなんていう時のクイットで、意味はリーヴですよね、煙が去るわけだ。
立ち去るっていうのも、また微妙な感じですね。過去のある時点からすでに立ち去ろうとし始めていて、今もどんどん遠ざかりつつあるが、まだ見えなくなってはいなくて、声をかければまだ間に合って、ちょっと振り返って手を振ってくれたり(笑)
完全に立ち去ったにしても、抹殺したわけじゃないから、どっかをうろうろしてから、また戻ってくるんじゃ…(笑)

 特化型禁煙もどき
紙巻限定の禁煙? 禁煙か?
葉巻派の人がよく言う、「僕は煙草は1本も吸わない、昔は吸ってたけどキッパリ禁煙した、だって今ではもう葉巻しか吸わないから。」ってやつです。
はあ? 葉巻を、喫煙に含めないらしいんです(笑)
葉巻の人たちは、
紙巻を吸うのをやめたが葉巻はたしなむというのを、「禁煙した」と言ってることがよくある。やたら多く見かける。
しかも紙巻をやめる時に大規模な肺ガン検診もやって、異常がないことを確認して、よし、これでもう金輪際、紙巻は吸わないぞと、妙にサバサバ、なんか「卒業したっ!」っていうようなこと言うんです。
なんなんでしょうね。わけがわからん。葉巻は肺に入れないから?

 

 →ま〜だ続くのだ、もっとひどくなる 

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