正当戦争

殺しあうのはすべて絶対に悪ですが、一応、正しい戦いというのがあるということになってます。
本当はないのかもしれないが、あると信じたいという程度。

開戦した理由において正しいものと、戦闘の方法において正しいものがある。
正しいか正しくないかは、昔は騎士道的な儀礼っぽい不文律、今は条約が決めます。

 

 防衛戦争、予防戦争、専守防衛、自衛戦争

防衛戦争は、侵略戦争に抵抗する制限戦争。

予防戦争は、侵略されそうなとき先に攻撃する侵略戦争。
これ言い出すとキリがないため、これさえもしない主義が専守防衛

自衛戦争は、自分たちの利益や権利を守るための戦争。
じつは、たいていの戦争は(侵略戦争でさえ)ほとんどがコレ。国が2つ以上あれば、それだけ自分たちの取り分は少ないのだから。

 

 全面戦争、局地戦争、部分戦争

全面戦争は、地域が無制限な戦争で、手段も目的も無制限な戦争、または国をあげて戦争状態に入ること。

局地戦争は、限定された地域での戦争。
局地という言葉は、ガンプラがウソを広めたために、砂漠や寒冷地などの特殊地域のことだと勘違いしてる人が多い。
本当は、局地はローカルの訳語です。
航空機なら基地から280キロ圏内くらいか、もっと狭くて都市上空だけとか。

部分戦争は、その国の中の一部勢力が、独自に戦闘をやるような状態。
かつて薩摩藩は東洋艦隊と戦争になりましたが、日本ではなく鹿児島県部分が、英国(の極東派遣軍ではありますが、はるかにハイテク装備)を相手に戦って、しかも一応は勝ったわけだから、大変なことです。
長州藩は、米英仏蘭を相手に戦ったことがあります。

 

 介入、干渉

介入は、こっちの都合いい状態にもっていくために、割り込んでちょっかいを出すこと。アメリカが得意。

干渉は、強制的、一方的、侵害的、専断的な介入、または、そういう介入をしちゃうぞという予告つまり威嚇。

 

 事変、事件

軍事で言う場合は、宣戦布告のない戦争のうち、やや小規模なものか、警察では対応できないため軍隊が投入された場合、あるいは、他国から批判されたくないから戦争とは言いたくない場合、いずれも、ある時期に一気に起きる一連の出来事。

昔は、内戦などは国際法の対象にならなかったからです。
本来わが国の領地だった所を確保してるだけだ、本国と植民地との間でやってる内政問題にすぎない、国家間の戦争じゃない、という言い訳が、ちゃっかり通用したんです。

 

 危機

戦争になりかけて、ならなかったような、水面下での争いや緊張状態。
キューバのミサイル配備で核戦争が起きそうになったりとかです。

湾岸戦争というのは多国籍軍が出る前にイラク対クウェートの「戦争」ですが、他国の戦争に手を出すのは憲法上まずいので、日本政府が「湾岸危機」という言い方をしていたら、危機って何だよ?と野党につっこまれてシドロモドロになり、てめえたちが危機になったのも、やはり水面下での争いと言える。

 

 代理戦争

小国同士の戦争や、途上国の内戦・内乱に、大国が兵器や人員を送って支援して、大国同士の戦争をひとんちの庭でやってるような格好になること。

仲のいい国が負けて、仲の悪い国の支配下になると、こっちまで損をするとか。兵器の在庫処分や実用テストをしたいとか。ジャングル戦や砂漠戦の経験がほしいとか。

 

 紛争、抗争、武力紛争

紛争は、戦闘をともなうかどうかにかかわらず、利益や思想が対立すること。
事変・事件と違って、慢性的に長期化していたりもする。
デモの暴動、国境や領有権、地域や民族の分離独立など。

どこの国にもたいてい何かありますが、ちゃんとした国なら穏便に解決できる。
IRAでさえ、話せばわかるということが証明されました。
国連憲章では戦争のことを紛争と言っている。

抗争は、紛争のうち実力行使をともなうもの。
ただし、どちらかというと民事訴訟やマフィアなどでの言い方。軍事ではごっちゃにしている場合も多い。

武力紛争は、戦闘をともなう紛争で、局地戦に至らない段階。

 

つづき 

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