13時半
午後の仕事がスタート。年に何度か、どうしても忙しくて30分くらい早めに始めることもあるが、逆に、ヒマすぎる日は、休憩が長かったり、何度もあったりすることもある。自衛隊では一応、13時に始めることになっているが、案外そうでもないらしい。

 14時
このへんが、やってて一番つまらない時間帯で、眠くて、時間が長く感じたり、どうして自分はこんな所でこんなことやってるのだろうと思うんだとか(笑)
忙しかったり、きつい仕事ならば、いちいち考えないが、勤務中なのにヒマという中途半端さが、つまらないらしい。早く終わらないかと、何度も時計を見る。

 14時半
そろそろ片付けに入る(笑) できが悪いと居残りで復習とか、足りなくなった備品をみんなで探したりするけれども、それでも15時には終わるようにする。

 15時
業務終了。公務員だから、終わる時はなにがなんでも終わる。終わってなくても終わる。
旧日本軍だったら、3日かかる作業を突貫工事で1日で仕上げるなんてこともよくやったみたいですが、そういう精神主義みたいなのは近代軍隊では流行らないというか、現実的ではないんですね。
一か八かの、できもしない計画を立てて、あわてたせいで取り返しつかない失敗して、全部パーにして、人や物をムダにして、指揮官の経歴に汚点がつくよりは、たっぷりと余裕をとっておいて、予定より早く仕上がれば御手柄という感じになってることが多くて、平時はなおさらムチャはしない。

 15時15分
てなわけで、基地に帰る。早く戻れば、余った時間は休憩、午後のお茶。
戦場にいる時でも、このへんで休憩してお茶になる。
夕方から夜にかけて外出許可をもらってる人は、このくらいにはもう「夕食」になる場合もある。

 16時
体力トレーニング。たいていは分隊ごとに走る。
これは日課で、どこの国の軍隊でもやる。海軍でも「艦上体育」といって甲板上を意味もなくグルグル走る。これが終われば今日は終わりだ、というヤケクソでなければ、バカバカしくてやってられないので、夕方にやるらしい。
指導する下士官が、1・2・3・4と言えば、みんなで5・6・7・8と言う。お・れ・たち・はー、お・れ・たち・はー、泣く・子も・だま・るー、泣く・子も・だま・るー、第・1・分・隊、第・1・分・隊、どん・なー、どん・なー、こと・にも、こと・にも、負け・ない、負け・ない、きあ・いー、きあ・いー、根・性、根・性…とかなんとか、ひたすら何か言いながら走る。
あるいは、基地に戻ってから走るんじゃなくて、遠くの演習地からの帰り道をずっと走る場合もある。
軍艦の場合、飽きるので、右回りとか左回りとか日替わりにしたり、荒天なら保養室で室内での筋トレになることもある。

 17時
国旗降下。これもみんなで集まって旗の前に整列し、お疲れさまでしたーとなる場合もあるというが、普通は、尻すぼみというか、自然消滅的に解散になる。
それから猛然とダッシュして、夕食と風呂。急ぐのは、食事や風呂や売店が早い者勝ちだから。自由時間を長くするためじゃありません。
夕食は地味な定食で、メインディッシュはあるし量は多いが、そんなに珍しいものは出ない。
風呂が食事の後の場合、食堂に行く時は洗面用具と着替えを持っていく。すると、食堂から風呂へ直行できるので、いちいち宿舎に戻らなくてすむ。
風呂の後、洗濯をする。

 

自由時間は、ありすぎて、みなさん退屈していて、思いつく娯楽は全部やり尽してる。
飲んだり、賭博したり、喧嘩したり、テレビを見たり、家族に手紙を書いたり、基地内の遊戯施設に行ったり、ただ基地の中をうろうろしたり。
もっと待遇がいい人は、許可をもらうか公用をでっちあげるかして、少しだけ外出したりする。国と時代によっては、定時制の高校や大学のような所へかよう人もいる。

 18時ごろ
軍艦内の場合、消灯ではないが、日没と同時に灯火管制に入る。照明に慣れてしまうと夜目がきかなくて、急な対応ができないため。

 20時
掃除。これは毎日みんなでいっせいにやる場合、当番制の場合、誰かがやってくれるから関係ない場合など、部隊や身分ごとに違う。掃除は朝やるところもあるが、一番ちらかるのが夕食後なのと、煙草の火の始末などの問題があるので、消灯前にやるのがよいとされている。
旧日本軍では、朝と夜にやっていたという。
自衛隊では夕方。時間が無い時は、火気の点検だけの場合もある。
下っぱのうちは、髪の毛一本落ちていたくらいでも殴られる。異変に気付く注意力や、与えられた任務を完遂する責任感などを学ぶためなんだとか。

 21時
点呼。くだらない戦争や、負け気味だと、脱走が多くなるので点呼が厳しくなる。脱走があれば手分けして探す。またひと仕事。
このときに掃除や整理整頓をチェックされ、問題あれば殴られてやりなおし。またひと仕事。
とにかく見回りが来るからOKをもらう。それがすめば、夜食が必要な人は食べ始め、気の早い人はそろそろ寝てしまう。

 22時
消灯。合図のラッパが鳴る。「兵隊さんは(または「初年兵は」)かわぃそだネー、また寝て泣くのかヨー」と言ってるように聞こえるメロディ。徴兵で行ってしごかれた人は、この曲を聴くと今でも涙が出るとか、最高傑作の悲しく美しい曲だとか、よく言います。
ひたすら爆睡する。寝るのも仕事のうちだが、いつまでもしゃべっていてなかなか寝ないグループというのが自然にできあがっていて、なぜか、そういう人たちのほうが仕事ができるという。
自衛隊では22時40分くらいに点呼して、23時消灯。海自では22時くらいに消灯してしまうこともある。海自では明日の業務の予定を言う放送はあるが、消灯の放送や音楽はないという。

 23時
消灯後に、夜間空襲訓練、南京虫退治など、ふたたび全員起きなきゃいけないこともたまにある。
また、ひそかな話し合いやリンチやレイプがおこなわれるのも、消灯直後ではなく、1時間後くらい。

 24時
なにか資格を取るとか、通信制の大学をやってるとか、まじめな人は、このくらいまでは、自習室などという名前の別室で、勉強や読書が認められていることがある。

 1〜6時
夜勤でもないのに、平時のこの時間に起きてるということは、ほとんどありえない。偉い人は精神、下っぱは精神と肉体が、眠らないともたないから。
ただし、一般兵士でも2〜3日くらいほとんど寝ないでやる演習とか、特殊部隊ならもっとキツイことも、年に何度かはある。

 

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