戦線

戦線はバトル・フロントとも言いますが、ファイティング・ライン(横隊の意)と言ったほうがわかりやすい。
第一線の組織が作る配置展開の仮想線。陣構えの最前列にいる連中が、隣りと連携する連絡線です。
将棋を始める時の歩みたいな列。

政治、思想、社会などの闘争や抵抗や啓蒙が、しばしばこれにたとえられ、党派が連携して戦線を張るという時の名前に使ったりするので、地下活動をしていたナントカ解放戦線がテロを起こしたなんていう、ややこしいことにもなる。

 

 前線、最前線、後方、銃後

前線はフロントの訳語で、戦線に似てますが、味方の勢力が敵のそれに接触する境界のこと。
気圧や水質でも、桜の開花でも、勢力の先頭を前線と言いますよね。
兵器の種類、組織の規模などによって幅があり、実際は何十キロもの帯状になる。

戦車が敵陣に突っ込むとき、戦車だって普通1.5キロくらいは離れて撃ち合うが、戦車の後方に自走砲がいて、味方戦車の頭ごしに敵を撃ったりする。

そこからずっと後方に、榴弾砲や多連装誘導弾があって、これまた味方の頭ごしに敵を撃つ。
このくらい後方だと敵が見えないから、「地図上のこの地点にくらわしてくれ」と味方が報告してくる所へ、計算だけで照準してる。
建物や山のむこうへ放物線で撃ったりもする。

しかし、こっちから届くくらいのものは、むこうからだって届くから、撃てば撃ち返してくる。
遠距離の火力支援でも、敵に接触してるわけです。
このくらいでも最前線といいます。

そこからもうちょっと後ろに、食事や医療の世話をしている人たちがいたり、集まってくる情報を整理・検討してる本部があったりして、このくらいでもまだ「前線にいる」と言う。

そのまた後ろに、やや大規模な弾薬置場や野戦病院があったり、兵器の修理や帳簿の整理をやっていたり、ごく偉い人たちの本部があったりして、このくらいならば後方と言うけれども、ここから前線へ命令を出しているので、この人たちだって第一線で戦っている。

そのまた後方に、現地人が生活したり、外国人ジャーナリストが宿泊したりする地域がある。
ここまで来れば、そんなに今すぐに危険はないけれども、ここだって戦地だから、空襲くらいは珍しくない。

というような具合なので、たしかに後方とは言うんですけど、後ろにいるから安全だなんて無責任なことは誰にも言えません。言うのは自民党と公明党だけ。
国外で戦争やってる場合、国内は銃後などとも言います。

 

 索源地、後方連絡線、外線、内線

索源地は、前線へ補給するための後方基地。

後方連絡線は、索源地と部隊との仮想線。

外線は、後方連絡線を背負って敵を囲む状態。
城がいくつもあって連携してる所へ敵が来たら、鶴が翼を広げたような形で囲むように攻撃できますが、このとき敵から見て後方連絡線が外側にあるという。

内線は、外線の反対。
城めざして四方八方から敵が寄ってくる場合、城側は後方連絡線を背負っている。
背負っていると何がいいかというと、補給を断たれないということです。

 

 安全地域、危険地域

戦後復興で道路を作ってるだけで、イスラム教撲滅の聖戦をやりにきた連中の手先とみなされて、現地人から攻撃を受けるが、それでも安全だと首相が言うのが安全地域。
非戦闘地域ともいう。

危なくて、民間の土建屋さんでは仕事にならないから、自衛隊が行かなければならないのだが、身を守るために戦わなければならなくなるとわかりきってる場所にわざわざ迷彩服を着た軍人が銃を下げて行くから波風が立つのではないか?と言うと、すでに戦争は終わっていて安全な後方だから大丈夫と言うので、そんなに安全なら自衛隊でなくてもいいじゃないと言われると、どこが危険でどこが安全かは首相にはわからないなどと、話がぐるぐる回っていて、定義が難しい。

自衛隊を守ってくれる外国軍が撤退したら自衛隊も撤退したので、アンゼンチイキという地名の危険地域だったのだろうと俺は確信してるんですが。

自衛隊の用語では、火薬があったりして火気厳禁の場所を危険地域と言ってます。
なんだ、わかってるじゃないか。デリケートだから、関係ない国がむやみに触れるな、火に油をそそぐハメになるぞというのが危険地域なんですね。

 

 戦闘地域、戦闘区域

こういう用語もある。
どちらも、部隊がどこを担当するかという受け持ちのことです。師団長や連隊長が決める。
日本の首相が多国籍軍のコレを知らされていないわけがないし、本当に知らないなら、よく自衛隊を出したもんだ。

 

つづき 

 

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