科学と伝統

筋トレは科学的にやらないと効果はありませんが、効果があれば何でもいいというものでもない。
西洋医学から見れば効果がない鍛練もあります。今でもウサギ跳びする団体がある。しかし、それは精神力や人徳を鍛える目的があるから、ムダにはならない。
動かなくても電気的な刺激で筋肉が勝手に鍛えられていく器具なんてのがありますが、食事しないで点滴だけ打ってるようなもので、不自然です。
つらい運動を耐えている時間にも意味があるので、回数が少ない練習ばかりでもよくない。
仲間由紀恵さんが、「ラクして綺麗になっちゃいけないんですか?」と、星一徹にくってかかるCMがありましたが、いけないんですよ(笑) そんなこともわからないような女は、絶対に、綺麗になれない。美は外見だけでなく、怠惰に流されず自分の事くらいは責任持ってコントロールできる意志の強さとか、目標に向かって貪欲に情報を集めて勉強する行動力とか、何が恥で何が誇りかという美意識とか、苦しい片思いをして涙を流した経験とか、そこから生まれる周囲への気配りとか、自分を磨く刺激としての適度な緊張感とか危機感とか、その人の内面、生きざまが発露したものであるから、ポーション飲んで死人が生き返るようなウソ臭いことでは、うわべだけの、むなしい虚飾にしかなれません。仲間さんも、売れなかった下積み時代を乗り越えて女優になった人です。

 

 学ぶ

努力して苦労してというのが、辛気くさいので、あなたが筋トレを嫌う最大の理由だろうと思いますが、どうしても心身同時に鍛えなければならない。
体を鍛えたら、頭脳や心も同じだけ鍛えること。心にも栄養を補給すること。
知識を詰め、芸術を鑑賞し、創作活動をして、日々感動し、友と語らい、いい恋をしてください。
勉強しすぎて微熱が出る「知恵熱」ってのがありますね。脳が糖を消費するから、甘い物ばかり食べてしまったり。
西洋魔術でも密教でも、ある種の超能力開発というか内面や感覚を磨く訓練をすると、内臓などの病気がいきなり始まることがよくある。それは体がついていけないからで、だったら逆も当然ある。
頭脳と心と肉体は関連してその人を形成しているので、一部だけ増強すると必ず反動が来ます。
筋トレしていると、鍛えていない人たちが劣等感でイライラして、「脳ミソまで筋肉」なんて悪口を言ってきますが、冗談じゃない、脳だって使い続けていないと衰えます。

 

 呼吸

西洋魔術では、吸って止め、吐いて止めるのが大原則です。気功や中国武術では、腹式呼吸の逆式というのがあって、吸うときに腹をへこませ、吐くとき腹をふくらませるなんてこともやる場合があります。ヨーガでは、ものすごく面倒くさいのが膨大にあります。
いろんな理論があるから、一概に言えないということです。御自分の先生がおっしゃることに従ってください。
しかし一般的には、力を入れるときに吐いて、吸うことより吐くことを長くしっかり
息を止めて力むことは、筋トレに限ってはオススメしません。瞬間的に大きな力を出すためには、息を止めるのは理にかなったことであり、実戦では極意に関することですが、年配の方や寒い季節は危険なので。

 

 

 意識

使っている筋肉に気持ちを集中して、効いているというイメージを持つと効きます。これは重要です。

 

 技

筋トレをしたら、その倍の時間、技の練習もやること。
これは絶対に守ってください。
腕立て伏せで使う筋肉は、腕立て伏せのための筋肉でしかなく、人を殴るフォームや、攻撃してくる敵に攻撃を当てる技術とは全然関係ないことです。武術の達人ではなく、腕立て伏せの達人にしかなれない。
だから、重りやバネやゴムをつけて技の動作をやるのが理想だけど、外しての練習も、その倍やってください。
よく、偉い先生方が、技の練習だけやっていれば必要な筋肉は鍛えられる、古流はちゃんとそういうふうに教程が組み立ててある、筋トレするな、とおっしゃるけれど、それはプロの話。
仕事や家庭を持ってる人は週2回道場に出られたらいいほうで、それも1回せいぜい2時間だったりするから、日常の中で5分ずつでも常に鍛え続けていなければ全然足りません。
ただし、手段が目的になってはいけない。わかってるつもりでも、つい、技の未熟を体力で解決しがちです。
強引だから怪我をするのもさせるのも多く、中年以降に体力が落ちた頃に、体力に代わる冴えた技がなく、手遅れで後悔します。
筋トレをすると、筋肉を鍛えたのだという自覚が潜在意識に入り、それは自信にはなるのですが、物を持ち上げるような時に、ちょっと重心を工夫すれば簡単に上がるものを、脳が勝手に筋肉に指令を出して、無意識に筋肉でやってしまう。このへんは甲野先生の本を読んでください(あの人の理論はどんどん進化しているので、古本ではなく新しいやつを本屋で買うこと)。

 

 柔軟

日本の武術は、背筋を伸ばして堂々と、体軸を崩さず、ムダのない最小限の動作ということを重視するから、中武のようなアクロバットは必要ないようなことを言う人がいますが、転んだり転ばされたりした時は、誰だってヘンな体勢になるんだから、体が柔らかくないと怪我をします。必ず、柔軟体操もやってください。
風呂上がりに、各関節を、開ける限界の所で10秒止める。これだけ。これ以上よくばって広げると傷めます。
絶対に反動はつけないこと。気持ちいいくらいでほどほどにやめておくこと。
大相撲のように、無理に股割させて、筋肉が引き切れて内出血とか、そういうやり方も決して間違いじゃないんですけど、トレーニングがあんまりキツいと、一人で続けにくい。
できれば畳や絨毯で床の生活をすることです。椅子で生活してると絶望的に固くなる。
酢で柔軟というのは、飲んだからといって骨が溶けてブヨブヨになるわけじゃないんだから、そういう意味では迷信ですが、黒酢でも梅でもグレープフルーツでも、酸っぱいものは筋肉にはいい。

 

 →つづき 

 

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