「サンドバッグ」
これを道場に置くかどうかで、その団体の方針がわかる。柔道場に置いていることがある。
偉い人が来る時にあわてて隠したりするので、隠語があるというが不明。ベンチプレスやウォーキングマシンを置く道場もある。

「実戦弓道」
クロスボゥのこと。和弓は実用的でなく、護身の役にもたたぬ御遊戯(約束動作)だという考え。
これはとんでもないデマであり、弓矢は武士よりも先に存在しており、まったく実用である。統計によれば、合戦における死因のダントツ一位は流れ矢であり、よほど神かがった達人でも、これだけはほとんどかわせない。

「辞表」
竹刀の柄の部分の竹に、紙を貼って巻きつけてから柄革をかぶせること。古い竹刀の補修法のひとつ。
これをやっていると、その団体を去ることになるというジンクスがある。

「シャーク小林」(たとえば)
鮫胴を使う人の名をリングネームのように言う。これはバカにしたニュアンス。
昇段して自分への御褒美とか、指導者としての風格とか、職人の技術を守るためとか、いろいろな言い訳をするが、ホンネは自分を飾り立てたいのであり、本当に剣で心を磨いた人は、超高級品なのに見た目がごく地味なものを選ぶ、と俺の師は言ってます。

「酢昆布」
自転車のチューブ。
あらゆることに使える万能の鍛錬具だが、しばらく使わないでいると白い粉を吹いてしまうことから。

「スペシャル・ババア」
スポーツドリンクに、蜂蜜や滋養強壮剤など混ぜて、オリジナルにブレンドすること。
プロの栄養士がついているマラソン選手の給水ならともかく、シロートがやるべきではないとされている。ババア水を参照。

「住み込み」
武道家が武道具店で働くこと。
インディーズミュージシャンが楽器店で働くようなことはよくあり、好きなことに専念できて知識を生かせて知識を得られ、店員割引で買えて、いいことづくめだが、「食い物にしている(それで食っている)」などと言われて、あまり良い印象を持たれないこともある。
なお、道場に住み込む(師のお宅に下宿する)ことは、内弟子と言い、あまり住み込みと言っているのを聞かない。

「スリッポン」
剣道の面紐をあらかじめ結んでおくこと。
防具を一刻も早く装着して誰よりも先に現場に出ることが、扱いに慣れている、ひと息ついて休んでいない、意欲がある、先生方を待たせない、という意味で、かっこいいとされ、面紐は結んだままずらして外し、ずらして装着する。
しかし、このやり方は横着で美しくない、指導者は後から出て行かないと若い者の立つ瀬がない、紐を結んだりほどいたりすることにはオカルト的な意味もある、などの理由で、中級者以上は毎回ほどいて毎回結ぶべきであるともいう。

「寸づまり」
竹刀や杖や十手の寸法が、体格のいい外人さんにとっては短小すぎて、技法を生かせないこと。
古流では、武器の寸法が一応決まっているが、各自の体や力に合わせて微調整してよいとする流派がほとんど。
スポーツ化した団体は、対等な条件で試合するために、杓子定規な規定になっていることが多い。

「寸伸び」
居合で練習時のみ刃渡を5分ほど長くすること。
現代剣道では普段は短かめにして踏み込みを伸ばし、試合で定寸に戻すことがあるが、居合は、長いものを使いこなしてこそ偉いとされる。

「絶望」
試合に負けたり審査に落ちて帰る時、剣道具は必ず、普段よりも重く感じる。これを「防具袋に絶望も入ってる」などと言う。
しかし本当に持ち帰ったものは「今後の課題」のはずである。

「戦利品」
学生の試合などで副賞に出る武道具。

「蔵刀式」
弓やなぎなたを持参で自転車や電車に乗るコツ。
これを習得すると普段からそうなるので、なにかやってる人だとわかる。

 

 

「大は小を兼ねない」
剣道の防具は、小さすぎるより、大きすぎるほうが困るという意味。特に、猛稽古には小さい防具がよいという。
高野先生が上京し、どの道場に入門したらよいか柴田先生にきくと、最も稽古の厳しい山岡先生の所をすすめられ、君の防具では役に立たないと言って貸してくれた防具が、とても小さめだったという。

「高枝切挟」
長い柄のついた園芸挟。テレビ通販の爆発的ヒット商品であり、植木も庭もない人も買いまくったとか、下着泥棒がマジックハンドとして購入したとかいう。
転じて、使いこなせないのに長柄武器を持っていることを自虐的にいう。特に中世欧州の武器のアルミ合金製レプリカで、継柄になっているもの。

「高津」
竹刀のメンテ業者。販売もしているのかもしれないが、いつも修理の道具と材料を持って定期的に道場に来て、無料で修理をやっていく。費用は誰が出しているのか誰も知らない。ボランティアなのかもしれない。
語源は日本の時代劇の竹光のシェアほぼ100%を誇る会社の名前。

「玉袋」「ニギニギ」
握力鍛錬具の一種。軟式テニスボールに鉄粉が入ったもの。ゴッチ先生が発明した。バネと違って面で鍛えることができる。すぐに表面が劣化して破裂してしまう。

「ダンビラ」
本来は、騎兵刀などをさす言葉。サーベルに比べて、身幅が「だだっ広」い、の意。間違って、日本刀をさす言葉として使われているのが現状。

「チキチキ」
ハンドグリップ。最も一般的な握力鍛錬具。2本の棒がバネで連結したもの。
軽めのものを何度も握るほうが挫折しないとされ、通学中などにずっとやるのだが、音がうるさいので、道具も使用者もチキチキと呼ばれる。剣道部などではほとんど使われず、バドミントン部などが使うことが多い。

「燕」
剣道で、いったん面を脱いで、しばらくたってから、びしょ濡れの面下をもう一度使うこと。
なお、落語界では手ぬぐいをマンダラと言う。

「釣られる」
武道具の革部分の塗装が剥がれたのを、釣り具用の塗料で補修すること。試合に勝てなくなるという。

「デコパチ」
面金が顔から遠く離れていること。こちらの面打ちが届きやすい。小学生に多い。面が大きすぎる場合と、小さすぎる場合があり、後者は後頭部が露出して危険。

「手帳が拒否している」
最近は段級を記録する手帳が支給されることが多いが、数年に1度しか使う機会がないため、有事に紛失し、平時に出てくる現象。
部屋の整理もできない子は、武の神が昇段を認めないのだ、などと笑われる。

「鉄仮面」「ゲロ逆流の面」
錬武会系の面。

「点で話にならない」
剣道で、ゼッケン(垂袋)から文字の一部が剥離した状態。みっともないことだが、ごく普通に見かける。

「天秤」「ぼて振り」
剣道防具・竹刀袋・居合刀、または、長兵・短兵を、さらに合宿の着替え等の鞄または学生鞄と共に、いっぺんに持ち運き、なおかつ両手が空く方法。

「遠眼鏡」
賞状や免状を丸めた状態。
この言い方は、大正天皇が何かを読み上げた後に丸めて、うまく丸まっているか中をのぞいて確かめたのが、「知的障害だから公式の場でふざけて望遠鏡の真似をした」というデマになって定着してしまったことが背景にあるという。
丸めたとしても、賞状や免状を折らずに持ち帰るには少しコツが要る。輪ゴムは支給される。

「トガクレ」
形(4本目など)をやりすぎて、模造刀がボロボロに刃こぼれしてノコギリのようになること。引けば本当に斬れる、鍛えられて刃がついた、まさに「鍛」だ、などと言う。
または、柔道着の下に黒い長袖Tシャツを着ること。男子もやる。
いずれも、戸隠流に似ているという意味で学生が言い出したらしい。

「ドカンする」
竹刀や鍔が割れること。よくある。

「ドラえもん」
救急薬やメンテ道具や予備の道具の用意がいい人。頼られてしまい、周囲がダメになる。
また、紙一重浮かせた足さばきのことを言う。昔は、女薙刀で、足跡がつかないとか、足袋がよごれないという言い方をした。

 

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