「破門」
その組織を追放されること。実際には復帰できる場合が少なくない。武術では、その原因が取り除かれたり、落ち度を埋め合わせるほど劇的に誠意や手柄を示した場合、復帰になることがある。落語など演芸では、なんとなく復帰する例がとても多い。
暴力団の世界では業界追放にあたる。他団体にも回状で連絡してあるので、破門になった者を受け入れた団体は破門した団体の意志決定を否定したことになり、事実上の宣戦布告になる。
しかし暴力団の世界でも、復帰可能な破門もある。

「暇」
脱退。封建社会においては、一度仕えた主人には子々孫々未来永劫仕えるもので、辞表ということがありえない。
武術も、子弟関係を結んだからには縁を切るわけにいかないので、暇を出す、御暇を頂くという言い方をする。

「秘密結社」
練習後の反省会。特に、世間話の座談会になって長びき、帰るに帰れないこと。
または、武道団体に入ったはずが、自動的に、宗教や政治など思想団体に入らなければならないこと。よくある。

「ブッ!」
協議会。マークが、武と叫んでいるように見えることから。

「武術、武道」
武術は戦闘技術、特に伝統的なものをさしていることが多い。武道は、武術によって人間形成や精神的成長を目的とする。
しかし根岸流などでは武道という言い方を嫌い、手裏剣道ではなく手裏剣術でなければならないとする。
レスリングは、日本の五輪代表選手に関する限り武道であり、なぜなら剣道を併学して出ばなや居着きなどのタイミングを身に付けていることと、精神論でやっているから我慢や忍耐が身に付いているからだという。

「フリー」
エフ・エーのことだが、どちらかといえば打撃系での言い方。
やはりいい印象がなく、女性選手のプロフィールにこう書いてあると、彼氏いなくて無料でやらせてくれるなどと陰口を言われる。

「分離」
多数の離脱。

「分裂」
多数の分離、特に、元の団体が消滅する場合。

「併伝」
書道やスキューバやカラオケなども教える武術団体。

「細い」
やる気満々なのに、(他人から見れば)小さな理由で入門を中止すること。エニシが細い、あるいは、神経が繊細の意。
更衣室がない、篭手が臭い、耳がつぶれる、差歯になる、治しても治しても常に水虫、汗ばんだオヤジの肌が密着する、寝技で揉みくちゃにされる、締め技で落とされる、乗馬中に緑色のヨダレを顔に浴び続ける、というようなことは、慣れている者にとっては「そういうものなのだ」としか思わないが、どうしても受け入れられない人もいる。
美紀ちゃんは、空手部とテニス部で迷い、「大股を開いて人を蹴ることはヤブサカでないが、パンツの中に玉を出し入れしたら金輪際、女ではなくなってしまう」との理由で、空手を選んだという。
しかし俺が子どもの頃は、空手をやるとガニマタになるから女性はよせと言われていた。

「ボランティア」
入会金や月謝は取るが、すべて場所と事務と行事の費用であり、指導料は一銭ももらっていないこと。
どちらかといえば現代武術の指導者が自虐的に言う。
実際は、謝礼だの車代だの、余った経費でなんだかんだ指導者には贈り物が行く。

「本家・元祖」
方針の違いなどで団体が分裂した場合、出ていった人たちが新団体を作って、似たような名前になる。
ところが、優秀な先生が主力選手を連れてごっそり抜けると、旧団体のほうが少数派になったりして、母体団体とか新しいほうなどという言葉をうっかり使えない。
たいてい、試合結果が最優先目標か、スパルタ(特に体罰)を認めるか、経費をどうするか、気難しい先生がなりたい役職になれるか、父兄はバカか、というようなことが分裂の原因になる。

「本部」
全国規模の団体だと、町道場をまとめる県単位の直営支部のことを本部と呼び、本当の本部(全国本部、総本部)からは切り離して地方政権風になっていることが多い。

「水商売」
格闘技のこと。
水商売という言葉は、広義には、先行きの見通しが流動的な業界をさす。サラリーマンから見れば、収入が不安定ということがすでにまともな職業ではないので、いかがわしいニュアンスがある。
もともと水という言葉自体にも性的な意味が含まれている。狭義の水商売は飲み屋のことだが、性的な接触が無かったとしても、店員が女性ならば、それが目あてで客が入る。
純粋に酒と料理を売っている店は、水商売と呼ばれることを大変に嫌い、「飲食」(飲食店または飲食業の意)と名乗りたがる。なぜなら、たまたま女性に生まれただけであって、男性に生まれてもこの仕事をやったのであり、女性だからといってフリフリの格好でチヤホヤしていないからだという。
格闘技は興行なので、水商売だが、特にレスリングはハードコアやゲイの巣窟になるので、性(男性だが)で競技人口を集めているから、「飲食」よりも水商売なのだという。

 

 

 

「民主党」
世襲によらない合議制や、指導方針に本人や父兄の意見を大幅に取り入れたりする人たち。かえってうまくいかないことが多い。
実際は、武道界は自民党支持者が多い。政治家みずから指導員になってることもあり、あまり練習には来ないが、選挙前の地域の大会には必ず来てスピーチする。

「命令広告」
新人募集のポスターや公式サイトのキャッチコピーが、命令形であること。
対人関係が苦手な人は、どのように友達を作ってよいのかわからず、「○○が好きな子、集れ〜」などと、命令口調になることがとても多いということが、心理学の分野でよく言われている。
このような募集広告を出している道場は、子どもさんの扱いがヘタクソで、ろくに人が集まらないということを意味する。

「モノにならなかった家」「粗製濫造」「数撃ち」
後援会では、自分の子に武術をやらせた人数が多いほど自慢になる。4人産んで4人とも入門させた、この道場に最も貢献している私の意見を優先しろ、などと言う。
指導者側としては、ほかのお宅はひとりっ子でも10年かよい続けて指導者に育った、あんたの所は3年以上続いたのが1人もいないではないか、あんたの育て方は4分の1の価値、4人でやっと1人分、と腹の中で思っている。

「門外不出流」
実在しない流派の皆伝者であるとウソをつくこと、またその人。
代々ひそかに伝わってきたから知られていないが、このたび禁を破って特別に公開する、本を買ってくれ、などと言う。
ことさらに古めかしい流派名をつけているが、意外に若い人が多い。
何かで挫折した人が、自分には価値があると思いたくてホラをふいているうちに、自分自身まで騙されてしまった場合が多い。

「モンテーニュ」
流れていく、の意。部活を次々に移籍する人、特に、武術の部活ばかりを少しずつかじる場合に言う。同名の哲学者の名言に由来。

 

「ランチ会」
午前中に武術の稽古をする女性団体が、昼からはみんなで外食するのが慣例になっていること。
そのあと甘味、結局3時すぎまでダラダラするため、武術よりも食ってしゃべってるほうが長いが、これが楽しみで続ける人もいて、人の和を生む真の武道だという。
英語ができない一般的な主婦の感覚では、もの珍しい外食など特別な昼食だけを「ランチする」と言い、それ以外は「お昼をすます」と言うんだとか。

「離反」
その組織の方針を否定した上での離脱。

「離脱」
脱退の一種だが、落ち度があったわけではなく、追い出されたのでもなく、考え方の相違などによって別行動を取るもの。

「〜(大学)流」「警視庁流」「実業団流」
それぞれの特色や、特定の技の傾向をさして呼ぶ。特に、朝晩猛練習をすることや、強剛であることに敬服して言い、そこまでやるかという負け惜しみのニュアンスを少なからず含む。
また、39の竹刀の柄革だけ38にしたものを警視庁流の竹刀などと言ったりする。

「レディース(軍団)」
おばさんの部。お子さんがやっていてお母さんも始める場合が多いが、女性限定の道場もある。
暴走族のイメージが強い言葉だが、本当に「なになにレディース」という団体名にしている所もある。

「連合」
紹介や推薦がないと入れない団体。
普通の団体の中に、エリート団体を別に作っていたりもする。

「ロード」
稽古後、道場の門前で立ち話すること。
なんでもないようなことが幸せという歌が語源。
どうでもいい話をしていて、いつまでたっても誰も帰らない。目上の方が帰らないから、こっちも帰れない。子どもさんは汗が冷えて大変危険である。
西洋には道路のロードではなく、スペルがLの、貴族のロードがあり、ホームレスをロードオブザロード(道路卿)という言い方がある。

 

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