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A級戦犯について
うちの父が所属する軍人会でさえ、我々は戦友に哀悼の意を表したいだけであり、諸外国の神経を逆なでしたいわけではないから、A級戦犯は靖国様から外したらどうか、という論議が早くから出ていました。A級戦犯が合祀されるまでは、首相が靖国参拝しても外国から抗議がなかったからです。
A級戦犯を靖国神社から分祀することは、靖国神社が反対してるから、できません。ここが問題の核心です。もし分祀したいと国が思っても、できない。靖国神社は宗教だから、この神様を拝むなとかは国が口出しすることではないし、靖国神社の言い分はもっともです。
そういうものに公式参拝することが、おかしいわけです。国の公式な慰霊施設じゃないわけだから。
すべての戦没者の冥福を祈るのは結構だが、なぜ、靖国神社に限定されるわけ？
A級戦犯にはたしかに罪がある
あんな一方的な裁判は無効であり、A級戦犯は戦犯ではなくて、お国のためにそれぞれの立場でがんばった英雄だという意見もありますが（俺も感情的にはそう思ってますが）、だけど日本は国としてあの裁判をすでに認めたんだからしょうがない。
戦後処理が終われば戦犯の罪は消えますが、それは個人の罪が消えただけで、歴史的事実まで消えはしない。
A級戦犯が本当に戦犯かどうかはともかく、少なくともあの人たちは戦争指導者としては無能だった、おかげで軍人たちがムダに死んだということは、本当の右翼の人ほど言うことです。
二度と戦争をしないと誓う、悲惨な戦争を反省する、それはいいことだけど、それがただちに、靖国神社でなければならない理由にはならない。そもそも、誰が戦争を起こしたんだか。
平和を望むのは誰でも同じ
経済封鎖されて戦争するしかなかったから戦争した、それはそうだけど、そういう状況になったのはそれ以前から日本が大陸を侵略してたからだし、国際的な孤立が戦争を生むんだったら、他国をいたずらに刺激して、いわれのない誤解を生んでどうすんの。
自分たちさえ良ければいいという考えはいけない、他の国のことも考えなければいけないって、イラクに軍隊出す時だけ言うことじゃないでしょ。
平和を祈りたければ、わざわざ他国に波風立てないやり方がいくらでもある。たとえば、神社に限定せず、軍人に限定せず、日本人に限定せず、すべての被害者に対して平和を誓うとか。
政治は現実であり結果だから、まじめに平和を祈ってやった行為でも、それがかえって平和を乱すんだったら逆効果。大東亜共栄圏を作ろう、植民地を解放してあげよう、ということで軍を出したら、自分たちが侵略者だった、っていうのと同じですよ。
だいたい、反戦の誓いを新たにしたくて公式参拝するなら、日清日露や第一次世界大戦の終戦日には、なぜやらない？
日本国が損をする
外国がどう言おうが世論がどう言おうが関係ない！と公式参拝するガッツがあるなら、そういう毅然とした態度でやるべきなのは領土問題でしょうが。本物の右翼だったら、参拝してる間にも海底ガスを持っていかれて、平気なのか？
公式参拝のせいで、わざわざ話をこじらせ、付け入られるスキを与え、開き直る口実を与えちゃってる。まさに逆効果。
国益にかなわないんだったら、軍人さんの英霊だって、拝んでくれるなと言うに違いない。
俺は自民には１票も入れておらぬ
小泉さんを選んだのは国民だ、と反論されるだろうから言っておきますが、あの人は首相になる前は参拝しなかったのに、首相になってから靖国様に行くようになったのだそうです。橋本派へ流れるはずの遺族会の票を奪うためだけ、いわば神を派閥争いに利用している、と批判されてます。
小泉さんの、子どもっぽいくらいピュアで単純な一面（もし、そういうキャラを演じているだけだったとしても、少なくともその行動力）は、俺も決して嫌いじゃありませんが、この場合は、それが幼稚で考えの浅い結果になってしまっているように思える。
だいたい、郵政問題だけで選挙するんだったら、靖国問題だけで選挙やらなきゃおかしいし、そんないちいち選挙するのは政治家が無能なせいだから、国会議員の給料から費用を取りなさいよ。
宗教は自由
内政干渉すんなって、でも戦争は日本だけの問題じゃありませんからね。被害国には、文句言う資格はある。
公式参拝賛成派は、「クリスマスをよせとか言うのは筋ちがい」というようなたとえを使います。ただのクリスマスならいいですよ。しかし、クリスマスにナチスのマークを飾り、ヒトラーを神としてあがめていたら、よせと言われてもしょうがない。
外交カードのムダ使い
公式参拝賛成派は、外圧に屈したらダメだと言う。それは教科書とかは俺もそう思うけど、しかし外国が反対するから反対なんじゃなくて、外国が賛成したとしても、ヘンだと思うものはヘン。
一貫して参拝を続けてるなら、こういうものなんだよと涼しい顔していたほうが、かえって疑惑を持たれないかもしれないが、途中でやめたり日付をずらしたり、あんなチョチョイチョイの略式参拝にしたり、すでにいったん外圧に屈してしまったからには、こっちにやましいことが（ないのに）あると認めちゃったんだから、もう続けられないでしょうが。
外国がムチャを言ってくるんだったら、結構結構、じゃあ、そっちの希望も聞いてやるから、そのかわり常任理事国入りに反対するなとか、北朝鮮対策に協力しろとか、国益をひっぱり出せる。
たった一人の日本人が靖国参拝を我慢すればいいんだから、元手もかかりゃしない。心の中の信仰は誰にも差し止められずにすむんだから、せめて任期中や終戦記念日くらいは政教分離をしろっていうだけのことなんで、こんな当たり前なことで丸くおさまるのに、なにやってんだ。
靖国問題を政治に利用するなら、国が得するように利用しなさいよ。
靖国神社が損をする
一番心配なのは、この問題のせいで、真面目に戦死者を悼むことまでもが悪であるかのような風潮になることです。
場違いで、空気を読めず、人に迷惑かけても突っ走るのが、リーダーシップや行動力だと勘違いして、かっこいいと思われても困る。
公式参拝に反対だからといって、愛国心がないとは限らない。国旗も国歌も天皇制も神社も全部ダメというような逆方向の極端に走るのも、同じくらい危険だと思います。あるいは、面倒な問題には触れないようにして、他国とナアナアやって、言うべきこともハッキリ言わないようなのもまずい。それこそ、適切に判断しなければいけない。
宗教は自由です。軍人を崇拝する宗教があったって全然かまわない。ただし、それが政治とごっちゃになるのは絶対おかしい。
天皇が参拝できない慰霊施設なんて、軍人さんがかわいそすぎる。
ちっとも私的じゃない
内閣総理大臣と名乗ったり記帳したりしたら、個人とは言えない。終戦記念日に参拝しますと「公約」しておいて参拝するのは、私的な参拝とは言えない。今までの首相は、そんな売名まがいのことはしませんでした。
イチロー選手は、災害などへの募金は、こっそりやると言ってます。何千万寄付しましたとか大々的に宣伝することではないという。
公用車を使い秘書官を連れて参拝するのは、公務として宗教をやっていて憲法違反であるとの高裁判決も出ました。
心の問題ではなくなっている
宗教は、個人の心の問題、まったくそのとおりです。遠くから静かに黙祷でもして、静かにお眠りくださいと心の中で祈りゃあいいものを、なんでいちいち騒ぎを起こすんだよ。
心の問題は自由、まったくそのとおりです、心の問題ならね。あいつは許せないから殺したいとか、たまには浮気をしてみたいとか、思うだけならかまわないが、それを実行に移したら、もう心の中だけの事ではなくなる。参拝したいと思うのは自由だが、実際に参拝するという行為は、公的な立場にいる人なら、影響が発生する。
これが靖国神社じゃなくても、自衛隊基地でも競馬場でもモデルガンの店でもキャバクラでも、内閣総理大臣がいつも終戦記念日ごろに立ち寄るという行為には、意味がついてくるわけです。自分の行動がどれだけ社会的影響力を持ってしまうか、そんなこともわからないような無神経な奴が首相をやってていいのか？
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政教分離はルール
日本国のために命がけでがんばった人に対し、日本政府が敬意を払うのは当然だから、恩給を払い、勲章を発行するところまでは、他国に文句言われる筋合じゃないと思いますが、宗教という形でやるからヘンなのだ。
宗教がどれだけ戦争の原因になるか、歴史から何も学んでいない。信仰は、それぞれの人にとって絶対的真実であり、絶対に譲れない価値観であり、理屈が通用しないんだから、こんなデリケートな爆弾みたいなことを政治に持ち込むと、反戦が反戦にならない。
イスラム国家とかはしょうがないですよ、国民すべてが単一の宗教に熱心ならば。しかし日本はせっかく、仏教でも新宗教でも何でもありの国なんだから、もっと人を悲しませないやり方があるだろ。公明党さん与党なんだから、もう少し言ってやりなさいよ。政教分離は、公明党さんだってがんばってる分野なんでしょう？
天皇陛下の御心に反する
昭和天皇が、A級戦犯合祀に批判的だったことを示す資料が見つかってニュースになりました。
そんなもの今さら見つからなくたって、日本人なら、先代陛下のお考えはわかりきってることだろ！
昭和天皇は戦後、全国各地にお出かけになって、人々を励まし続けました。まるで国民に謝罪して回ってるような御姿だった。御自分の責任を痛感して苦悩なさったことが、いろんな話の端々からわかる。しかも、すまぬ許せとは言えない御立場だから、よけいにつらかったはず。もちろん靖国神社にも何度も参拝なさった。それが、A級戦犯が合祀されてからピタッと行くのをおやめになった。
今の陛下も、戦争の犠牲者に対する哀悼の念は、いろんな機会のたびにおっしゃっているのに、まったく靖国参拝にお出かけにならない。
本物の右翼をやってる者なら、察してあげなさいよ。陛下の御心にそむく右翼なんてあるか？ A級戦犯を合祀するなとか、首相は公式参拝に行くなとか、天皇は言わないんじゃなくて言えないんだから。
いつ行っても批判されるから８１５？
小泉さんが、ついに終戦記念日に参拝しましたねー。その理由というのが、終戦記念日じゃなくても批判されるから終戦記念日が適切だという。なんじゃそりゃ。理由になってないよ。
そうじゃないだろ。参拝を「公約」してしまったから、一度は果たさないとウソつきになるから、しかし任期中は参拝しにくいから、引退まぎわに参拝して、あとはもう知らん、どうせ引退するから、ってことだろうが。
逃げ腰の参拝、参拝逃げ。行動はおこすが、その影響や責任や批判からは逃げている。
そもそも、何にだって賛成派と反対派がいる。参拝しなくたって批判はある。人のせいにするなよ。
人のせいにするなら、そんなに国民が反対するなら参拝しないほうがいいと考えるのが普通の神経なのであって、それがどうして、わざわざ終戦記念日を選んで参拝したという理由になるんだか、ワケがわからん。
批判に耳をかたむける気があるなら、いつ参拝しても批判されるものを終戦記念日に行けば、ますます、最も批判されるってことがわからないのか？
批判されても絶対に参拝する、というほうが、まだ信じられる。適切に判断する柔軟性がありますよ、偉い？というスタイルならば、本当に適切にやってみせなさいよ。
やる気を見せろ
内閣総理大臣が任期中にやるべきことは、靖国様への参拝よりも、もっとほかにあるでしょう。
非宗教の、国立の、天皇も外国人も出かけられるような、あらゆる戦争被害者を追悼する施設を作ることでしょ。
たとえば「平和の鐘」「反戦の碑」みたいなものでもいい。不必要な箱モノや議員宿舎を作る金と手間で、今すぐ作れるだろ。
靖国様は、あれはあれで、誰にもいじれない。九段の境内で再会しよう、死して九段の桜になろう、そういう気持ちで死んでいった軍人さんは、それはそれ。昔は、軍部は絶対だったし、戦争は正しかったし、昔は昔。
今は違う。日本は戦争を放棄している。
靖国様を非宗教法人にするとか、解体するとか、現実的でない私案をいじくり回していないで、現代の、今の社会情勢に合ったことを、前向きにやっていったら？
すべての人に参拝してないじゃないか
靖国神社に参拝するのは、（A級戦犯など）特定の人に参拝してるわけじゃない、と小泉さんは言う。
言ってることと、やってることが違うじゃないの。
本当にそういう気持ちがあるんだったら、靖国神社だけじゃなくて、アメリカや中国や韓国の大使館にも出かけていって、過去の歴史を反省し、今後の友好と平和を誓うとか、もっと幅広くやりなさいよ。
靖国神社には、旧厚生省があらゆる手段を尽くしてかき集めた名簿がある。それと同じことを外国人に対してもやったらどう？ 過去に日本兵が殺した外国人の名簿を作り、それは靖国神社に置けないだろうから、どこか公的な施設に置くか、それぞれの国に置いてもいいから、そこへ毎年公式参拝に行くとかさー。首相が公式参拝するんだったら、そういうふうにやるものなんじゃないのか。
実際問題として悪影響が出る
アジア諸国の中で優位な位置をしめるため、国策として、日本を悪者にして、反日感情をあおり、日本にあれこれケチをつけてくるのが、ズル賢い中国共産党のいつもの手口だ、というようなことを言う人は多い。
それが事実だとすれば、そういうバカな国と、うまくつきあっていくことを考えなければダメでしょうが。どんなに嫌いな奴でも、お隣りさんなのだから。
小泉さんが終戦記念日に公式参拝した直後、大使館経由で、在留邦人に注意勧告が出ました。中国人が反日デモをやったりするから、巻き込まれて袋だたきにされないように、海外にいる日本人は人の多い広場などを出歩くなという内容。
小泉さんのせいで、中国や韓国にいる日本人は、何も悪くないのに危険にさらされる。国民の安全を守るのが、首相の最優先の仕事だろ。自分の信仰心なんか、後回しにしたらどう？ 「一個人の心の問題」なんだろ？ 一個人「人間小泉純一郎」の身勝手が、日本国民の身を危険にさらしている。もし中国共産党が悪いにしても、そういう悪い奴らをあおってしまっている。
「日中日韓友好論者」が、どうして中韓を激怒させるようなことをするんだ？
不満のはけ口に日本を使うんじゃねえ
中国にも悪い所はある。
日本が戦後たくさん金を払い続けてきたことが知れ渡っておらず、中国人が日本製品を買えば売り上げの一部が「大日本皇軍」の兵器に費やされるというようなデマが流れている。
民主的でない共産党政府が意図的に情報操作をやっているとは思いたくないけれども、わざと野放しにしているとしか見えない。テレビの映像を見た限りでは、デモが暴れても警察は並んで突っ立って見てて、ろくに止めてなかったから。
どんな理由があろうとも、暴徒を収拾つけられない政府なんてのは、国家として三流ですよ。出資や留学や観光したい人が、できないじゃないか。
ムカついたからといってキレて、日本料理店に石を投げることが、中国では自由なのか？
そんなにバカなのか中国人は？
礼節や道徳に関して、日本人が古代から手本としてきた中国人は、そんな野獣みたいな未開の連中だったのかよ？
「愛国無罪」、愛国心でやったことなら何をしても罪はないという考えが根底にあるらしいけれども、そんな乱暴な理屈は、靖国参拝にも使われますよ。
自分の国の旗が焼かれて踏み付けられ、自分の国の大使館のガラスを割られ、そういう報道を見た日本人は、中国人が嫌いになり、ますます中国人が喜ばないことをするようになり、対話の道が遠くなる一方だ。やってることがいちいち逆効果。
何の関係もないパンダには悪いけれども、日中国交回復以来、パンダはたしかに日中平和の象徴であり、かつて戦争した相手国との平和の象徴なら、それはそのまま、戦後日本の象徴でもある。
ぱんだ城がパンダを主君にしてるのは、べつにパンダが偉いんじゃなくて、国際平和とか自然環境とか、もっと大きいことの象徴として、いわば象徴天皇としてやってるわけです。
なんのために戦争を学び、武術を身につけていくのかという、心の根本部分ナシに、兵器のスペックや殺人の技法ばかり面白がるサイトになったら、その時こそ、うちは落城しなければなりません。
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