←戻る パンダの次はラクダかよ!

 

 おまえもか!

日本のパンダが滅びた08年が終わり、09年1月に入ってすぐ、JTさんのサイトを見ていたら目に止まったので、うちの大手門にも告知を出しておきました。
自分でも不思議だが、それほど驚かなかった。

1月中旬くらいに、こんなのが届きました。「大切なお客様へ」、煙草がひとつと、このパンフ。

いつもサンプルをくださって、ホントにJTさんは太っ腹なんだが、今回はちょっと納得いかん。白い所が引用。

 

『キャメル・ライト・ボックス販売終了のお知らせ JT日本たばこ産業株式会社』 キャメルのライトを本気で愛する一人のユーザーの、納得いかないツッコミ
お客様各位
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
わが朝廷はちっとも御清祥ではないのだが、決まり文句に噛み付いてもしょうがない。
日頃は、弊社製品をご愛用いただきまして、誠に有難うございます。 ときどきプチ禁煙もするが、おおむね1日1箱、酒を飲む日は2箱は吸っております。こちらこそ、ありがとうございます。
 さて、これまでご愛顧いただいております「キャメル・ライト・ボックス」につきまして、現在、需要の減少が著しく、製品品質の維持管理が困難となってまいりましたため、お客様に品質を保証できる製品を提供するのがメーカーとしての責任と考え、弊社といたしましても誠に残念ではございますが、本年1月、弊社在庫の売り尽くしをもって販売を終了させていただく予定でございます。

おまえらが買わないせいだ、売れ行きがよくない、だから品質管理できない、われわれは品質を保証できる物しか売らないことにしている責任感の強い企業だ、だから廃止する!
…なんなんだ、この論法は? 意味がサッパリわからん。

品質管理が大変、ちゃんとした品物を売るのがメーカーのつとめ、…ときたら、だから品質管理をもっとがんばります!、…っていうほうへ行くのかと思いきや、作るのやめます!って、まるでやる気ないみたいじゃないかー。

品質の維持管理を、やれるかやれないか決めるのは、需要ですか? 困難だからやらない、ラクだったらやる、というものですか、品質管理って?
それはまあそうかもしれんが…、この不景気に、ましてや煙草、しかも、いつ増税するかもわからないのに、何をするにも先立つ物はしょうがないということはわかります、わかるけど…。
そういう効率優先のやり方が、かえって逆効果、大局的には最も品質管理によくない方向だということを俺は言いたい。
売れても売れなくても、自分がいいと思うものを自信持って堂々と作って売るのが、職人や商人の魂だろ、それじゃ経営していけないってのはわかるけど、そういう気持ちも大切にしてもらいたいし、こっちが根本のはず。

むしかえして申し訳ないが、このあいだのJTさんの毒餃子、あれは、たくさん売れてさえいれば防げたってこと? 餃子は需要あるでしょ。
餃子なら誰にも負けないという企業はほかにいくらでもあるが、煙草に関しては、誰もJTさんの代わりはできない。煙草はどうせ衰退していく産業だから、もっと需要がありそうな、ほかの物を売って、煙草はもうあんまり力を入れないっていうんであれば、需要の減少が著しいので煙草の販売を終了させていただくことになりましたとか、いずれ言い出すのか?

こういうヘンテコなページ作って、あげ足とるような、バカな客からの理不尽なクレームを、あらかじめ回避しようとなさって、子どもをあやすような書き方するから、こんなに御丁寧な敬語さえ、かえって気に入らない。
これが、もっとマヌケな会社だったら最初から相手にしないのだが、よりによって天下のJTさん、迫害されてる少数派の心の痛みを日本一よくわかってらっしゃるはずの企業が、こんなことでは、がっかりだ…。

品質の維持管理のせいじゃあるまい。管理は、小売店さんが消費期限をチェックしとけばすむことでしょ。
そうじゃなくて、売れないものを作って、いつ売れるのかもわからないのに陳列して、案の定で売れ残って、返品だか廃棄だかになる分の、その経費のことをおっしゃってるわけだ。

そもそも、キャメル吸ってる人って、俺は今まで2人しか見たことない。ましてやライトなんて、キャメルを好む人の方向からすれば、少数派のそのまた少数派だということは俺も自覚してましたよ。フィルターズとマイルドしか置いてない煙草屋さんも結構あった。

問題なのは、どうして売れないか、ってことです。
あのみっともない青パッケージは、売れなかった原因ではないとでも?

 弊社といたしましては、ご愛顧いただいておりますお客様へ、右に記載の銘柄をご紹介させていただいております。いずれの製品も、タール値が近いことと、くせ・刺激が少ない点が、「キャメル・ライト・ボックス」に共通しております。その中から、お試し用の「マイルドセブン・ディースペック・スーパーライト・ボックス」を同封させていただきましたので、お試しいただければ幸いに存じます。

JTさんはいろいろ手広くていらっしゃるが、外国の煙草会社を次々に吸収合併したりして、煙草の分野だけでも世界トップクラスの大企業さんですよ。
煙草を売ってらして、煙草の味がわからないわけがあるまい。味は主観で受け取り方まちまちかもしれないが、銘柄の個性ってのはあるでしょう。
ほかでもない、キャメルのライトを今まで売ってたJTさんが、この個性を否定するおつもりか?
ほかのもので代用できるような、その程度のものを、「銘柄」として今まで売っていたというのか?

しかも、よりによって、Dマイセンを代わりに吸えって?! 似た煙草だって?!
俺が今まで吸ってたキャメルは、そんなゲビた銘柄だったのかね?!
品質管理のためには商品も廃止しちゃうほど品質にこだわる企業さんが、マイルドセブンしかもDスペックと、キャメルのライトは、似てるって?

パンダがいなくなった檻に、レッサーパンダを入れてる、どこかの動物園とおんなじだ! 勘弁しれくれ〜。

 これまでご愛顧いただきましたことに厚くお礼申し上げますとともに、今後とも、弊社の事業に対しまして、ご理解を賜わりますようよろしくお願い申し上げます。

 敬具

普通、こういう文章の最後は、これからも弊社製品をよろしくお買い上げ頂きたいということを書くもんだと思うのだが、「事業」に御理解くださいときたもんだ、ほーら、やっぱりそっちが廃止の理由じゃんか。
「採算とれないんだよ!」と言ってくだされば、まだ納得するんです。
品質管理のために廃止するって、御役所の窓口をたらい回しにされるような言い方が、それがまさに、Dスペックの味だっつーの。
お奨め銘柄

客の今後をケアして、引き継ぎをやってくださるのは、とてもありがたいことで、良心的な企業さんだと思うけれども、彼女と別れたからといって、似たタイプの女とつきあえばいいというもんじゃないと思うわけです。

あのダサダサ青パッケージになった時に、「私と別れて、かわりに、この子とつきあってあげて」と言って彼女が連れてきたのはオカマ野郎だった、という比喩を俺は使った。
その後、なんとなく味が薄く、軽くなったような気もしてた。
オカマだって人間ですよ、話も面白いし気配りもこまやかで、痛みのわかる、芸術のセンスのある人が多いですよ。
今度つれてきた子は人間ですらなかった、ダッチ○イフだったのだよ! どうすりゃいいんだよ!?

● マイルドセブン・ディースペック
 スーパーライト・ボックス
 20本入 300円 タール6mg/ニコチン0.5mg

よりによって、これはないだろ。
せっかく頂いたから吸ってみたけれども、いくらなんでもねえ。
Dスペックは、ただ単に薄いとかじゃなくて、なにか根本的なところが、牛乳と脱脂粉乳くらいに違う。特に、眠る前に吸って、朝おきた時に、なーんか、しっくり来ない。

人工的な、味気ない、スカスカの、カリカリした、ウソ臭い、こんな煙草を自分のアイデンティティの愛用にするくらいなら、金輪際、禁煙したほうがマシだ!

煙草やめて、かわりに、ウレタンだかラテックスだかのビーチクでもしゃぶってみますか?

● マイルドセブン・スーパーライト
 (マイルドセブン・スーパーライト・ボックス)
 20本入 300円 タール6mg/ニコチン0.5mg
幼稚なガキが乳離れできないような味、口寂しくて駄菓子をダラダラつまみ食いしてるような味、となりでセンベイをニチャニチャ咀嚼してる奴の口臭みたいな味、あのマズ〜いマイルドセブンを代わりに吸えって、本気でおっしゃるのかね?
嗜好品だから、もともとマイセンが好きだとおっしゃる人は、それはそれでかまわないから、堂々と御自由に吸ってくださればいいのだが、今の今までキャメルを吸ってた人に、マイセンに乗り換えろと言う、その神経が理解できぬ。
ほかの煙草では納得いかないからこそ、今までキャメルを吸ってたのだ俺は!
酔えれば何でもいいなら、エタノールみたいな焼酎を割っていればいいだろ。ほかのことはどんなに節約しても、どうしてもシングルモルトにしたい、って人もいるじゃないか!
● キャビン・スーパーマイルド・ボックス
 20本入 300円 タール5mg/ニコチン0.4mg
キャビンは深みのある甘さだとは思うが、どっちかっていうと酒を飲まない人にむいてる味だと思う。コーヒーにはよく合うと思うが。
俺にはダメだ。酒に合わない煙草(のように感じる煙草、自分にとっては)では、吸う意味がない。
キャメルは、バーボンのあい間に吸うと、とてもいい具合だったんだがなー。
以上 以上かよっ!
近日中に新製品を出します、今後いつか新製品を開発する時にはできるだけ似た味のものを候補に入れて検討するよう心がけておきますとかなんとか、なんかないのかねー。たのみますよホント!
福岡には、ナッティーとかいう地域限定のライトのキャメルが、まだあるらしいのだ。
ううー。福岡に引っ越してやろうか。
それで、今後どうすんのか。
 →つづく 

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