←戻る  裏柳生も勝てない禁断症状

 

ホームページをやってるということを仲間内にも秘密にしていた頃から、部屋に遊びに来てパソコンをいじらせた人には、一部のコンテンツを見せることはありましたが、この煙草のコーナーには早くからダメ出しがありました。

猫美ちゃんは、紙巻ランキングに生産国を表示してほしいとのことでしたが、書かなくてもわかる人にはわかるだろうし、兵器などもそうですがカタログスペックを追いかけるようなデジタル的なマニア志向ではなく、品物自体ではなくてそれを使う人間側の気持ちとか主義主張とか、そういう方向でやっていく城である、ということ以前に加筆が面倒なので、却下してしまった。

Mは、監獄や煙草の話がオカルトの区画にあるのは場違いと言います。たしかに、西洋の城なら、監獄は大手門の地下にするべきではある。
しかし、こうなったのには理由があります。八卦の艮つまり山にあたる北東に大聖様の待乳山があり、さらに南千住小塚ッパラのある鬼門側がこの城の不浄門ですから、投獄、斬首、さらし、遺体下げ渡し、または埋葬と、この分野は北東になるわけです。
それに、合法とはいえ依存性を持つ一種の麻薬ですから、
トリップしちゃうものはオカルトの範疇です。

衛生士やってる香織さんから、「牢屋を病室として使っているという設定は、患者さんの人権を無視しているように見えるかも」との御意見を頂きました。
でもコレ、時代劇のパロディなんです。
ただ、俺の頭の中だけで納得していても、御存知ない方はワケがわからないでしょうから、前に三之丸に出した話ですが、ここに移転しときます。

 

 日テレ系 萬屋錦之介主演
 『子連れ狼』

状況がわからないと面白くないので、まず、物語の世界観と、ややネタバレを含むあらすじから。
長くてすみません。御存知の方は読み飛ばしてください。

ただし、史実にあらず! 柳生一族はいつもいつも、影でコソコソときたない陰謀をめぐらしていたりするが、それは時代劇の定番パターンにすぎないので御注意。
柳生家は現在でも御子孫がすばらしい剣術を伝承しておられるので、フィクションはきっちり分けてもらわないと困ります。
しかも、以下に書くのは俺がテレビを観た上での解釈と記憶なので、作品の設定と違っている可能性さえある。

将軍家剣術指南役の柳生家は、全国の大名を取り締まる惣目付(大目付)をつとめていたが、柳生家には柳生烈堂ひきいる裏柳生という組織があり、政治の裏側で暗躍。多数で寄ってたかって一人をなぶり殺しにする「柳生暗殺剣」によって、邪魔者を片っ端から葬っていた。
さらに、全国に配置した忍者を使って大名の動静を監視、その情報はある特殊な文書で連絡し、これによって弱味を握り、藩を取り潰すも潰さないも柳生次第であり、実質的に日本を影で支配していたが、この特殊な文書の仕組も含めて、これが将軍家にバレると失脚するという危険をもはらんでいた。

大名が切腹する時は、幕府専属の介錯人が首を斬ったが、これを公儀介錯人といい、居合にすぐれた水鴎流の達人、拝一刀(おがみ・いっとう)がつとめていた。
幕府が切腹させたのだという権威として、三葉葵の紋をつけて介錯するので、将軍家の代理的存在として一目置かれていた。

裏柳生は、武芸でも政治でも目障りな拝を排除すべく、冤罪を着せ、その妻を殺した。
職を追われ、当局に追われる身となった拝は、幼い息子大五郎を武装乳母車に乗せ、各地を旅しながら刺客を請け負うこと4年、「子連れ狼」の異名をとる。また、柳生家の特殊な文書の謎を解き、裏柳生の弱味を握る。

裏柳生は数々の強剛をくりだし、執拗に拝の暗殺を謀るが、ことごとく失敗。
刺客で稼いだ金で、大五郎が使う特殊武器を発注した拝は、裏柳生と直接対決すべく江戸に戻ってきた。

口役(将軍家御毒味役)の阿部頼母は、拝の毒殺を企てる。
裏柳生としては、阿部に拝を倒されてしまっては面目が立たない。
阿部は、ここで手柄を立てて、裏柳生に代わって幕府での実権掌握をもくろむ。

というようなことで、物語末期は三つ巴の戦いが繰り広げられる。阿部のせいで、のちに拝親子と烈堂との間に、友情めいたものや、祖父と孫のような感情が生まれたりして、ますます面白くなっていくのだが…。

 

 「燎原の火」

ここからが本題。
裏柳生は、阿部のもとに忍者をひとり派遣したが、阿部が得意とする撒菱を踏んでしまい、そこにはギンハブとキレンゲツツジの毒が塗られていた。
体がしびれているので自殺もできない忍者は、阿部屋敷の牢に監禁され、アヘン中毒にされた。

以下、その忍者と阿部の会話を、ビデオ巻き戻しながら、せっせと書き出したもの。

忍者煙草くれぇ〜! くれ〜… くれ〜! 煙草くれ〜… 煙草くれ〜… くれ〜 くれ〜! くれ〜! う、うう… くれ〜! うう… くれ〜!(声が裏返ってる。笑)」

>阿部が牢を見に来る。
看守「もう丸三日このとおりでございます」

忍者「くれ! くれ〜! 煙草くれ!」
阿部「ふふふふふはは、死ぬる時には己の顔を叩き潰しても果てるという、鍛え抜かれたはずの忍びの者も、阿片の魔力には勝てぬと見えるな」
忍者「頼む! くれ! くれ…」
阿部「ふはは、苦しいか?」
忍者「くれ! 
煙草をくれ!」

阿部「よし、わしの言うことさえきけばくれてやろう」
忍者
きく!きく! きくからくれ!」
阿部「おい、その苦しみから逃れる道は二つしかない。舌を噛んで死ぬるか、わしの配下となって柳生を裏切るかだ」
忍者「…」

阿部「裏切れぬというのだな? よし、では好きにするがよかろう」
忍者「待て! 待ってくれ!」
阿部「では裏切るか?」
忍者「くれ! 
煙草をくれ!」
阿部「おい! 煙草はここにある。わかるか? 煙草はここにある!」
忍者
くれぇ〜〜!!!!
阿部
やかましいッ!

>会話が噛み合わないので、忍者を殴り倒す阿部。笑。

阿部「それほど欲しくば、わしの言うとおりに寝返るのじゃ。どうじゃ?! 欲しくはないのか、この煙草が?! 寝返ればいくらでも吸わせてやる! さもなくば…」
忍者「わかった! わかり申したッ!」
阿部「では、烈堂を裏切って、わしの配下につくのじゃな?」
忍者「つく! つくから
煙草をッ! 煙草をくれ!」

阿部「よし、煙草を吸わしてやれ
>看守がキセルをつけて渡してやる。
忍者「はあ、はあ、はあ」
>恍惚の表情で深く吸う忍者。
阿部
「どうじゃ。そのほうの名前は?」
忍者「榊田陣内」
>忍者のくせにあっさり本名をバラしちゃって。
阿部「陣内か。で、烈堂がそのほうに与えし指図は?!」

てなわけで、以下ペラペラと任務をしゃべってしまう(笑)
この忍者、あとで主君に対して一応の責任を取るのですが、それだけの忠誠心と精神力があっても、薬が切れた時は苦しかったらしい。

やいやい、てめえら! ちょっと待てーい!
さっきから煙草煙草と言ってるが、それはアヘン煙草だろ
かつて清国をボロボロにむしばみ、今はアフガンあたりでゲリラの資金源になっている、悪の権化、麻薬の根本アヘン、あんなものとゴッチャにするんじゃないよ。

途中でテレビつけた人や、アヘンを知らない子どもさんが見たら、まるでニコチン切れで主君を裏切ったみたいじゃないか(笑)

ニコチンは、天下国家の公認だバカヤロー!
柳生家を敵に回してでも煙草は吸うが、麻薬だけはよしておけ!

 

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