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科目標目の分類定義と、
その表記 3

 

 居合

居合は、居相、囲合、威愛、亥東未、鞘離、鞘ノ内、居組、抜刀、伐討、抜剣、抜附、抜相、座合、座撃、詰座、詰合、利方、利刀などの文字や、それが当字でイアイと読むかどうか、二刀があるか、脇差を差しておこなうか、甲冑をつけておこなうか、正座や長巻や下緒の解釈、起合あるいは立合・行合に対する定義上の問題などがあっても、たいていは全部、居合として扱い、(居)と表記してます。

本当は立居合とか軍刀居合なんてのは意味が通らない言葉ですが、普通には「居合」で総称されているし、古い流派は野外や疾走を想定してることがあるので。

居合は、(柔)(剣)とは分けます。
ただし、兼修する団体は、母体流派の系統、流祖の経歴、居合を指導内容の中心にしているかなどで、勝手ながら世間一般的な認識に鑑み、区別させていただいてます。

居合と柔は大変相性がよく、握力や膝行や体操、柄砕など抜刀制止、鞘を使った固技など、ほとんど不可分な場合がありますが、生け捕りにすることと、いきなり斬り捨てることは、やっぱり違う。

居合と剣の場合、中山先生みたいなのは天才であり、普通は、右手の癖や居合腰と、まっすぐ軽快な立技攻防というのは主旨が違い過ぎますから、居合を意識または経験している剣術は、本当は居合剣術とでも呼ぶしかなく、居合を重視する流派の剣術部門だけでも居合「系」だと俺は考えます。

古い流派は、まず居合から入って剣術をやれとおっしゃっていることがあり、竹刀剣道では、剣術がサマにならないうちに居合をやると悪い癖がつくと考えていることがある。

ごく古い剣術ならば居合と両立できますが、幕末以降、竹刀で試合するようになると、神道無念流なんかでも、必ずしも兼修していない。
必ず兼修することになっている流派でも、自分の流派は剣術だけの流派で、居合は居合専門の他流派を学ぶということがある。

また、居合は鞘の内の勝負とか、抜いたら尽きて終わりとかいうのは、本当に深い言葉で、道具が同じでも剣術とは別の科目です。

偉い先生ほど、剣も居合も杖も根本は一緒だァとかおっしゃるのですが、そんなこと言い出せば武器も流派も、あらゆる違いが全部無意味であり、解脱の手前にいて後進を導く菩薩様、人間形成ということでは、この程度の区別は必要と思います。

 

 特化

各種武器などは、ある程度はそれを専門におこなう流派だけを、それが特色であるがゆえにそう扱わせていただいてますが、それしかやらない流派とは限りません。

技の基本を学ぶために、あるいは仮想敵(形の打太刀)が要るために、特殊武器に特化した流派でも剣術か柔術くらいは兼修したり、もともと総合流派からの独立だったりするので、縄は柔と、手裏剣は剣と、兼修して当たり前だったりします。

逆に、専門流派でなくても、神道・新當系に薙刀、柔術に棒や縄、二刀に手裏剣、女薙刀に鎖鎌などは、しばしば付属している。

古流はたいてい総合流派ですから、(剣)とか(柔)とか言っても、十手、鉄扇、小太刀、鎖、角手、接骨、金疵、活法、有識故実、心法、呪術など、少なくとも上級段階では何か付属していることが多いです。
あんまり知られてませんが、講道館柔道には形も護身術も杖術も薙刀術もあります。

 

 切腹

切腹または切腹の介添には、作法があるから流派もあります。
これだけでひとつの流派になってるものもありますが、俺は資料を持ってないので、今のところ項目は立てておりません。

普通は、(故)(礼)(剣)(居)などに、いざという時の心得としてコツが付属してるものなので、そっちに含めます。
流派によっては、入門して真っ先に習う。まず自分の出処進退を自分で責任取れるようになって初めて一人前の武士、人様を殺す技術はその後だ、という考え。

 

 試斬、剣舞、撃剣興行

試斬、様、据物などは(試)、剣舞は(舞)、このへんは分けます。
剣舞は、流派と宗家のリストを作ってあります。
棒の手のたぐいは芸能なので(舞)に含めます。

れっきとした実戦流派でも、これらを付属してることはあるし、これらに特化した流派が必ずしも実戦武術をやってないわけでもないです。
空手でも、形と試割だけしかやらない団体はあります。通信講座さえある。それが実戦を想定しない舞踊化や大道芸化とは限らないので。

撃剣興行は流派ごとに分けにくいので、これ自体も1ジャンルとして扱わせていただいております。
これは見せ物だけでなく実技講習もやっているから、舞踊や演芸ではなく武術です。

 

 

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