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書名の定義と表記、ならびに
伝書の状態と分類

  

 題名

題名は、できるだけ最終発行者がつけた題名、できるだけ原書内題の表記に従っています。
巻物の外側ではなく、開けた中身に書いてある題名ということです。外側は表装業者や後世の弟子がやってるかもしれないし、複数の伝書をつなげて一巻にしていることもよくあるからです。

 

 わからない題名

題名がわからないものは「としてます。
もともと題名がないものは、「
(無題)」とか「それ剣術は武士の…という文書」というような書き方をしてます。
後世、関係者や研究者がつけた
便宜上の名があれば、それを書いた箇所もあります。
俺が見た限りで、何の説明図とか目録とか、
内容を掲載して題名に代えたところもありますが、それは「()」をつけてます。

 

 状態

(抄)と表記したのは、だいたいの内容は全文あるが、一部欠けているものです。
どちらかといえば、ない部分より、ある部分が多い場合。たとえば原本には序文や奥付がついているが、主要部分しか入手できなかったというようなものです。

(部分)というのは、本当に一部分です。
その伝書の写真が本に載っていて、内容が読み取れて、珍しい図だが、全部を写していない、あるいは、5巻セットのうち1冊しか入手できなかった、というようなもの。

(口語訳)は、現代日本語に訳されてしまっていて、原文がまだ入手できてないものです。
ただし、原文が漢文で、その読み下しが活字になっている程度なら、なんの表示もつけておりません。

(大意)というのは、口語訳をはしょっていたり、ただ内容の一部がわかるという程度です。
研究家がお書きになった文中に、あの文書を拝見する機会があり、これこれこういう意味のことが書いてあった、という程度の記述を見つけた時などに、長く詳しい説明だったら一応掲載したりとかです。

 

 分類と重複

同内容で題名が違うもの、その逆、複数を合本としたもの、各巻各名あって全体名もあるもの、表題と異なる内題、編者が便宜上の名をつけたもの、数行だけ違う異本、序文や注の有無、内容は同じでも筆記者が別で書式が違うもの、改名独立した分流が母体流派の伝書をそのまま使っているなど、分類は難しいです。

同じ人が発行した同じ内容の文書でも、時期によって、なになに流剣術目録、なになに流目録、剣術目録、目録などと、いろいろな題名になっていることがある。
『礼記』の中の『大学』『中庸』がほとんど独立して扱われるようなことがあり、独立したときに前文やら解説やら本来なかった文章が追加されていることもある。春やカノンやトルコ行進曲の部分だけを、しかも、ジャズにしたり琴でやったり、日本語歌詞までつけちゃったりするやつ。
編者が活字にしたときに、この流派では通称「目録」と呼ばれている文書だから「目録」、剣術の技法名の箇条書きだから「剣術目録」、なになに流の目録だから「なになに流目録」などと仮に名付けただけで、実際の原題はそうじゃないということもある。
まったく同じ題名でも、江戸初期と明治末期では、内容が追加されていたり、失伝して減っていることもよくある。
文章は同じでも、図があったりなかったりすることもある。
活字で全文を読んだことがある文書でも、原本の写真や複写や写真製版したものを別に入手することもある。

というようなことは、容量がいたずらに増えるのを恐れて、今まではあんまり掲載しませんでしたが、今後は重複していても積極的に載せていくことにします。
たくさん現存していたり、たくさんの本に掲載されていて、入手しやすいということが、これはこれで何かの御参考になるかもしれないので。
特に、
発行者が違うものは、題名や内容が全く同じでも、必ず載せます

 

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