べつに大発見でもなかった
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本物の鎖鎌は普通、柄尻ではなくて刃のほうに鎖がついてますよね。 鎌で斬る動作そのままで、間合が遠ければ分銅攻撃になる。鎖をめいっぱい長く使う。 本物 ニセモノ(?) ○○○○○ ■ 時代劇ではたいてい間違えてますね。 台湾製あたりの忍者グッズで、鎖が柄に内蔵できるアルミの鎖鎌が護身用品店などで売られていて、俺も二丁持ってますが、これも構造はデタラメでした。 武器マニア向けのニセ骨董を作って売る店は現在もあります。骨董市では、ペラペラの草刈鎌に鎖をつけたのなんか平気で売ってやがる。中には良心的(?)な店もあって、新作でも実用に耐えうるものもあるけれど、古めかしく仕上げてあるから、知らない人が見たら骨董に見えるかもしれない。江戸時代の武装は実用的じゃない威儀だけのやつもあるから、当時の贋作も立派に骨董と言える。 だから、実在したとしてもニセモノかもしれないわけです。 名和先生の御研究では、柄尻のほうに鎖をつける例は、逆手で使う一心流(と、その末流である山田流、物外流など)だけということになってます。 これだけは例外 ○○○○○○ これも、とりあえず鎖をめいっぱい長く使っている。 余談ですが、映画『ZIPANG』の中で、あっさりやられたコウモリキャラの敵が、一心流っぽい鎖鎌を使ってます。左手順手で持って、鎖は右手で操作するようです。
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一心流の鎖鎌は、刃が長くて両刃でまっすぐだったり、護拳(サーベルの柄のように手をカバーする部分)があったり、特徴的なので、見ればわかります。 一心流系以外で、グリップエンドに鎖をつけていたら、それは後世の偽作らしい。 ところが! 俺は一心流以外にもうひとつ、柄尻に鎖のついた鎖鎌で信用できる例を見つけたんです。 それは地方の金持ちの旧家が地元の博物館に寄贈した武器甲冑類のひとつで、しかも使い込んだ跡があった。 これは大発見だと思い、マスコミに投稿してやろうと思っていました。 でもテレビを見ていたら、柄尻に鎖のついた骨董の鎖鎌(一心流ではない)が当たり前のように出てきた。この人がまがいものをつかまされるわけがないというくらいの専門家が監修する番組でした。べつに珍しいことではないらしい。葛飾北斎が描いた鎖鎌も、柄尻に鎖がついてました。 それに、護拳がない場合、手からすっぽぬける可能性を考えると、ニセモノとされる構造でもそう間違ってないんじゃないかとか、正木流の鎖鎌の演武をナマで拝見してみると、あれだけ長い鎖の中間を持って振り回すのだったら、鎖がどっち側についていてもあんまり関係ないような気もしてきました。 考えてみれば、物外和尚の肖像画は、わりと普通の鎌で鎖だけが逆で、逆手に持って一心流系として使っている。 俺は鎖と薙鎌なら習いましたが、鎖鎌はまったく専門外です。
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