支隊(チーム)

旧日本軍にあった臨時の単位。
千人いないのもあるし、4千人くらいのもある。
少将が率いていることもある。

正規大隊をまるごと投入するほどは難しくない任務、または戦死が多くて人手不足だったり、遠隔地に孤立気味に派遣して出張所風に支部を設置というような時に、旅団や師団の一部を抽出したりして組みます。

 

 大隊(バタリオン)

古代ローマではコホルテ、ドイツ軍はグルッペ

1個大隊はおよそ3〜4個中隊と、支援の中隊か小隊が1〜2個くらいと、これらを運営する本部からなります。
現代でさえ500人を超えます。昔は千人くらいいました。
ここから上は、本部だけでも1個中隊くらいの人数になる。

中隊では数人だった整備兵や通信兵や衛生兵などが、大隊では1個小隊ずついる。
というか、ここから下部組織へ出向していたりするわけです。

大隊くらいからは、単一兵科ではあっても、特に関連する異種団体を少しずつ自前で持つようになります。
火力でいうと、歩兵部隊でも大隊砲という大砲を持ちます。
本来なら砲兵が扱うような、れっきとした大砲を、歩兵部隊でも(一時的に借りてるんじゃなくて)保有してることがある。
旧日本軍では歩兵砲、旧ドイツ軍なら対戦車砲、最近の英軍だと無反動砲など。

状況を把握しないと作戦も立てられないから、偵察専門の小隊も付属します。

今の自衛隊は、中隊を集めて大隊ではなく連隊を作っていることがある。
大砲や戦車をたくさん並べて撃つほどの大戦争をやる時代でもなくなったというような理由で、大隊を作らないことが結構ある。

17世紀ごろは、大隊か、もう少し多いくらいを、戦隊とか半連隊などといってたことがありました。これは編成単位。
槍兵と銃兵の陣形を調整するのに、このくらいがキリがよかったらしくて、オランダやスウェーデンがやっていた。4個中隊くらい、

海軍では、この規模は、軽巡洋艦1隻くらいです。

空軍は2〜4個中隊くらいで飛行大隊、戦隊、航空群、グループなどというのを形成しますが、伝統やハイテク化の具合によっては、この規模が中隊とか連隊とか訳されていることもある。

空軍では整備する人も組織に含まれますが、基地の職員は数に入っておらず、それは別の組織です。
飛行場はみんなが使うから、飛行場大隊という、このくらいの規模の専門組織が運営してます。
これは優遇される。
父も菓子や酒など差し入れて、順番を早くしてもらったり、仕事を丁寧にしてもらっていたそうです。
そういう付け届けをしないと、シリンダーにキャラメルを入れる(溶けて貼り付いて1気筒ダメになる)というような嫌がらせをされるものなんだとか。
また、プロペラに首を刎ねられる(「叩かれる」という)事故がよくあって、飛行場屋さんも命がけの御仕事だったらしい。

大隊を整備完成させたのはオランダ軍です。

 

 連隊(レジメント)

軍事用語では連隊と聯隊では少し意味が違う場合があるらしいのですが、ここでは聯隊のほうの話。

1個連隊は、およそ3〜4個大隊と、支援大隊1〜2個くらいと、その他支援組織と、本部です。5千人くらい。

戦略の最小ユニットであり、戦術の最大ユニットでもある。
上層部では軍隊を連隊単位で考えており、連隊旗こそが元首からお預かりする軍旗(馬標)だし、軍服の襟元についてる数字は、所属連隊の部隊番号です。
大砲ばっかり一か所に大量にまとまって配備してもしょうがないので、砲兵は連隊までしかないこともよくある。

大昔は、軍隊は連隊ごとに連隊長の私兵であり、第何番連隊ではなくて、その武将の名前で、誰々部隊と呼んでいたくらいです。
武士は、5千人以上を軍勢といい、それ以下を手勢と言いました。
兵士を管理するには、このへんがひとつの大きな境界線と言える。

この規模になると、売春婦や僧侶や芸人や報道関係者を同行させていることがあります。

連隊本部は、前線の一時的なテントではなく、後方にちゃんとした建物を建てるか接収するかして、常駐してしまいます。
平時、内地にも駐屯地や本部があって、徴兵も、指定された連隊へ出頭です。甲府なら山猿連隊、千葉佐倉なら芋連隊など、地域によってあだ名がつきます。

大昔は一国にそんなにたくさん連隊がなかったから、黄、青、赤、緑、橙、茶、白、黒などと旗が色分けされ、なに色連隊と言ってることもありました。
デンマークなどでは、軍服もその色になってることもあった。

支援組織も、師団ほどではないにしてもかなり充実し、連隊砲という大砲を持ちます。大隊砲よりもはるかに大がかりです。
旧日本軍では1個連隊につき山砲を4門くらい。

運搬や連絡のための馬か車輌もたくさん持っていて、歩兵連隊でも700〜1200頭くらい馬がいます。

海軍なら、正規の大型主力艦1隻くらいです、人数はともかく。

空軍なら、飛行連隊、航空団、ウイング、ゲシュワーデルなどと呼んだり、この規模でも航空群と訳されていることもある。
3〜4個飛行中隊または2個飛行大隊くらいと、支援組織。空軍基地(空港)まるまる1つくらいの規模です。
戦闘機だけなら4個飛行中隊48機くらいですが、このへんからは偵察機とか空中給油機とか、いろいろな機種を揃えるようになる。

国によっては、特に平時は、1個連隊が2千人なんてことがよくあります。千人に満たない国もあるらしい。
連隊というのは、とても伝統と名誉のある組織なので、ハイテク化して人数が少なくなって大隊くらいまで縮小していても、連隊と名乗り続けるものらしいです。
スペインには、大隊より小さいくらいの旗(バンデラ)という連隊があります。
グスタヴ王の時のスウェーデン軍は、原則8個中隊1200人で1個連隊でした。

最近は、柔軟な運用ができるように、大隊を集めて連隊ではなく旅団を作っている国も多い。
自衛隊では、特殊な技能や兵器を扱う連隊くらいの集まりを群(グループ)と呼んでいることがある。

連隊を整備完成させたのはプロイセン軍です。

 

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