海兵隊 マリーンズ

2種類ある。
ひとつは、移乗白兵戦、上陸戦、警備、儀仗、軍楽などのため、海軍が自前の陸軍を持つことです。
これが本来の海兵隊です。
昔の資料を見ると、ロシアだと海軍歩兵、ドイツだと陸上水兵などと訳されていたり、国によっては今でもそんな呼び方します。

大昔は、敵艦に体当たりして義経八艘飛びみたいなことをやっていたし、大砲が命中してるのに全然きかない(矛よりも盾が優位という状況。これは軍事では珍しいことなんです)がしばしばあったことが海軍の大きな特徴で、どっちみち拿捕や検閲したりもするから、移乗白兵戦っていうのは結構ありました。

海軍の人も、誰でも新兵時にひととおりは歩兵訓練を経験してるんですが、軍艦には歩兵訓練を特に多めにやった人がある程度は常に乗っていて、普段は砲手などをやり、接岸や接舷すれば軍艦を守る。
軍港には常駐の警備部隊もいます。

旧日本軍では、初期に海兵隊と呼んでた時期もほんの少しだけありましたが、その時のはお飾りが主な仕事で、衛兵とか儀仗兵としての警備や礼砲、時刻や操帆の合図係としてのラッパや太鼓の係だった。
せいぜい軍艦内の警備員といったところです。
そのあと海軍陸戦隊という上陸戦に重点を置いたやつに強化され、セーラー服のままやっていたのが、のちに陸軍に似たような緑の野戦服になりました。
水陸両用の内火艇や、陸軍からもらった戦車がありました。

米軍の場合、世界中に出かけていくので海兵隊が充実しており、まるで陸海空のほかに海兵隊が独立してあるように見えますが、あれも厳密には海軍の一部です。

先兵になるから存在自体が侵略的で、日本共産党のチラシには「殴り込み部隊」などと書かれているくらいで、好戦的な無法者の集まりのように言われますが、精鋭です。
特殊部隊の性格を持たせている国も多い。

 

 陸軍船舶兵 シッピング・トルーパー

もうひとつの海兵隊は、陸軍が、自前の揚陸能力を持つことです。
旧日本軍だと、陸軍に船舶兵というのがありました。
日本の陸軍は、輸送船どころか強襲揚陸艦もどきや、輸送用の潜水艦、駆逐艦、高射砲にレーダーまで積んだ防空船なども持っていた。ミニ空母も持っていた(正確には、飛行機運搬船を護衛空母にしたかったけど使い物にならなかったという程度)。

陸軍なのに船があるというのは、やっぱり縄張争いか、頭を下げて借りるのがイヤだからなのかというと、父の感覚では、海軍のやることはすぐ沈みそうで不安だという意識があったそうです。

他国への上陸作戦をやらないタテマエの自衛隊、海岸ばっかりのギリシャ、国が分裂してる韓国や台湾などは、海兵隊にあたる組織は陸軍に付属してます。

世界中に領地があるフランス、国土が広い中国などは、陸軍海軍両方に海兵隊のような組織がありますが、海兵隊とは名乗っていなかったり、実質は空挺部隊だったりします。

今は戦車を倒すのに戦車でなくてもいいし、ヘリコプターで乗り付けられるので、なにがなんでも海岸から上陸しなくてもよくなりました。
なんなら飛行機に積んで空中から投下できる戦車もあるくらいです。
しかし対空ミサイルの精度がよくなってきたので、海から行くこともふたたび重要視されてます。

 

つづき 

 

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