兵営

下級兵士たちの部屋は、6〜8畳に4〜6人が二段ベッドで押し込められたり、20畳くらいの部屋に10人くらいが2列に並んで寝ていたりする。
当然、偉い人ほど奥や窓際や下の段を取ります。

海軍はもっと狭い。蚕棚というカプセルホテルみたいに狭い所(3段ベッド。膝が立てられない天地幅。最近は2段ベッドに改善しつつある)、あるいは自分の部屋なんかなくて、昼間は何かに使ってる広い場所に夜だけハンモックを並べたりする。
潜水艦なんかだと、狭いし、交代で常に誰か起きてるから、ベッドは半数分しかなかったりする。

下士官は、下士官だけの、もうちょっとマシな部屋にいる。
父のときは、下士官でも個室ということがあり、最悪でも2〜3人で1部屋使ってたという。父が終戦時に持ち帰った蚊帳は、1人用です。

将校はもちろん個室か、せいぜい2人部屋で、家具がつく。

上級下士官以上は、基地の中か近くに安い公営アパートがあって妻子と暮らしていたり、基地の近くに一戸建てを持っていて、毎日通勤してくる。

 

 隠れ家

兵舎の近くにアパートを借りておいて、休日はここで過ごす、ということです。セーフハウスとか、秘密基地とかいう。

最近はマンガ喫茶だかネットカフェだかがあるから、必要ないのかもしれないですが、昔はよくあったことで、自衛隊では隊員たちが金を出し合って、共同で借りることが多かったという。

集団生活になじめない繊細な人もいるから、ここにいる自分は本当の自分ではないとか、週末にはひとりでのんびりできるとか思っていなければ、訓練がつらくて、やってられないという意見と、娑婆に気持ちがつながって逃避になり、まじめに軍隊をやらなくなってしまううえに、女スパイに情報をもらすための場所になりやすいというような意見がある。

 

 寝台

睡眠は、軍隊で唯一絶対自由になれる時間ですが、それでも何かあれば叩き起こされる。

寝るのも仕事です。ヒトラーは不眠不休でがんばりすぎて、これ以上は危険、どうしても眠らなければ体に悪い、なにがあっても絶対に起こしてはならない、ということで爆睡してる間に、あの「史上最大の作戦」をくらってしまった。

父が基地で使ってたのは、マットレスが藁で、敷毛布があり、その上に、毛布を封筒状にした寝袋のようなものがあり、ベッドの下には箱だか行李だかを置いてたようです。

ハンモックは、慣れるとものすごく快適だという。

野戦ではもっと悲惨で、一番最悪なのはテントも寝具もなしで外套や雨具やシートにくるまるだけの野宿、これはライナーという裏地をつければまだマシ。

しっかり寝ないといい仕事ができないので、普通は寝袋ですが、寝袋単体にはケースというかカバーというか、夜露をしのぐものを外側にもう1枚つける。

さらに寝袋の下には何か敷くもので、せめてグラウンドシート、普通はその上にさらにウレタンマット、もっといいのは空気を入れてふくらませたマットで、浮き袋にもなるやつ。

さらに大がかりであれば、組立式のビーチベッドみたいなやつの上に寝ます。
地面から離れていたほうが、地面のゴツゴツや寒さや蛇蝎から身を防げるということです。

 

 南京虫

軍隊で言う南京虫は、盗聴器の隠語でなければ、トコジラミというシラミのことです。赤褐色で、人の血を吸う。ものすごく痛っかゆいのだそうです。

夜行性なので、いったん消灯したあと、夜中にみんなでいっせいに明かりをつけて退治する。
動きがすばやく、隙間に逃げ込んでしまうので、もぐっているあたりに見当をつけて縫針で刺して殺すのだそうです。

 

 ダニ

服の縫い目などに寄生するもので、やはり血を吸う。動きがゆっくりで、指でつぶせるという。

父は、これの被害はなかったそうです。
歩兵で外地に行ってた人たちは、つねにこれと一緒に行動していて、もちろん見つけたら殺すけれど、ペット感覚に近かったという。

この手のものは、強力な殺虫剤で始末すれば効率はいいのですが、有機塩素系(有名なDDT)を敗戦国の子どもさんの頭にぶっかけるような大ざっぱなことが、はたして医学的にも文明的にも健康なのか?っていう議論もある。
米軍は湾岸戦争の時でも猛毒の有機リン系を兵士に使ったりしていた。

 

 男色

軍隊にそういうことがあるという話は、よく聞きますよね。
色白で肌のキメこまかい美少年の新兵が、古参兵に呼び出され、時には集団で、口や肛門を提供させられるという。

南方の島で何か月も孤立した部隊とか、軍艦ならば、そういうこともあったのかもしれません。そうでもしなきゃ精神的に参ってしまうから、お互い様で処理して、それが連帯感や信頼を深めることにもなるんでしょう。
戦国武将もみんなやってたし(これだけで大名になった例がたくさんある)、薩摩武士はこれがあるからこそ女には見向きもしないような硬派でいられるのだという。

また、自分にはそんな気はなくても、真剣に告白されて求められたら、非常に断りにくい空気だともいう。ラグビー部や刑務所の話だと、いつも一緒にいる仲間だから、断るのがなんか悪くて、断るとそれ以降ずっと気まずい、だからといって応じると、どんどんエスカレートするんだとか(笑)

しかし、父の周囲では皆無だったそうです。
そういうことが伝統になっている部隊もあるのかもしれないが、出かかったクソを途中でちぎってでもスクランブルかけるのが航空兵ってもんだ、もしホモの奴が入隊してきたとしても気味悪がられて仲間はずれになっただろう、基地の近くの民間施設で女性は買えた、とのことです。

ヴェトナム戦争の時、兵役をのがれたいアメリカ人が、ホモですと申告するということがおこなわれたという話もあって、よくわからない。

米軍基地のそばには、ほとんど必ず売春施設があります。
朝鮮戦争の時、日本の米軍基地周辺にいた日本の売春婦は10万人だという。
在韓米軍のための韓国の売春婦は、2003年時点で2万7千人。
イスラームは敬虔なので、湾岸戦争の時の米軍はそういうことができず、帰りにタイに寄港して処理した。

 

つづき 

 

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