自衛隊

 セルフディフェンス・フォース

このコンテンツでは、階級や組織の御説明に自衛隊のことも参考までに書いてますが、もちろん法律の上では、自衛隊は軍隊ではないということになってます(今のところ)。

アメリカ製の平和憲法があるから軍隊は持たないが、自衛隊を持ってアメリカの手先をやっている。
憲法違反なものを先に作って、海外派遣までやっておいて、矛盾しているからという理由で憲法のほうを変えようかなんて、人類史に残る笑い草です。

米軍は事情を知ってるから、最近はジエータイという言葉を使うようになりつつあるそうですが、でも米太平洋艦隊司令官のインタビュー番組を見たら、字幕では海上自衛隊でしたが、ジャパニーズネイヴィーと発音していました。

自衛隊が軍隊ではないなんて言ってるのは日本人だけかもしれません。

 

 軍隊は必要

戦争は、なくなりません。残念ですが。

狩猟民族仮説というのがあって、仲間の猿を殺した猿だけが、勝ち抜いて生き残って人類になった。
ほかにも類人猿が何種類もいたのだが、今ではホモサピエンスしかいない、なぜなら、ほかの種族は我々がみんな滅ぼしてしまったから。
だから人類は、生まれながらにして集団殺人の本能を遺伝子レベルで持っている、というんです。
サッカーの応援とか神社の祭とか、カーッと集団で暴走し、乱闘せずにいられない。

軍隊を持たないことと、戦争を避けることは、同じではありません。
軍隊を持たないというのは、ちゃんと国民投票やって、侵略されても殺されてもいいと決めた国だけが言っていいことです。

俺は、9条を捨てるなら安保も捨てろ、海外派兵するなら国防軍と国連待機軍は分けろというのが持論です。
スイスや北欧諸国の軍隊のほうが、はるかに自衛隊と呼べる。
キプロス軍は国家守備隊と言ってます。

中国との友好についてはパンダも他人事ではないので、本丸に書いておきました。

 

 日本人の役割

キリスト教とイスラム教は、神が同じで解釈が違うだけなのに、あんなことになっている。
日本人は、神と仏という全然違うものを折り合いつけ、儒教も風水もクリスマスも教会結婚式もうまく取り入れている。

日本はせっかく宗教戦争とも民族戦争ともほとんど無縁、しかも出光さんが危険承知で石油を買いに行ったり、中東諸国からは好感を持たれており、核兵器を2度もくらって核廃絶の国際的発言力に重みがあり、日本にしかできない独自の国際平和貢献があるはずです。
アメリカと全部同じなら、日本がなくても同じじゃないか。

ましてや、なんで日本人青年がイスラームの過激組織に参加したり、傭兵になったりするのか、理解に苦しむ。
関係ねえ奴が、なんで火に油ならぬ油に火をつけるんだか。

 

 国防軍を持つということ

アメリカとも仲良くやっていかなければいけないけれども、友達の悪い所を悪いと忠告できないなんて関係は本当の友達とは言えない。

戦争に負けたから子分だというのなら、日本もアメリカの州のひとつになるほうがまだ筋が通る。
独立国なら、独立させてくれよ。要望書ってのは命令書なのかよ。

よく日本と比較されることですが、アイスランドはアメリカ軍に守ってもらっていて、本当に軍隊を持っていません。
冷戦が終わったから、今はアメリカ軍も出ていって、まったく軍隊がいないらしい。

韓国軍の指揮権は米軍が持っていて、やっと平時だけは韓国大統領のものになりました。

コスタリカも常備軍保有禁止をかなり早くから憲法化している。

ついでにこまかいことを言えば、今の中国は軍隊を持っていません。
我々が中国軍と認識しているアレは、人民解放軍といって、共産党の一部です。
党軍が、中国の国防軍の役割を担当する、と中国の憲法で定められている。
つまり、共産党の支配体制を守る軍隊が、片手間に、国軍も兼業してるわけです。
だから、他国の軍隊と戦うよりも、まずは自国民を弾圧したり粛正したりすることにも使われる。

昔のドイツやイタリアも、全部が国防軍ではなくて、ナチス党や国民ファシスト党が私兵を持っていました。

 

 戦争放棄と国際貢献

カリブ海や南太平洋あたりの小国は、本当に軍隊を持ってない国が多い。
特に旧日本軍に占領された国なんかは、日本の自称非軍備をさぞ笑ってるんじゃないでしょうか。

ところが、こういう国は、よその戦争には参加する。
これといった産業がなくて貧しい、ごく小さい島国が、外貨獲得のための出稼ぎ兵として国連治安維持活動(というか米軍)に参加することはよくあります。

「自分たちの国さえよければいいという考えはいけない、だから軍隊を海外に出す」、これはどこの軍隊も言うことです。
こっちがどんなに善意で派兵しても、敵とみなされて攻撃される、だからこっちも自衛のために武装する、って、なんだか普通の戦争とあんまし変わらないじゃないか。

 

 なにが正義でなにが悪か

そもそも西側や白人やキリスト教徒から見た正義だけが、いつでも絶対の正義とは限らない。
絶対の正義があるとすれば、人を不幸にさせることだけは許さないということですが、こっちの得がむこうの損だったりするんで、それぞれが国益を求めれば正義が乱立する。

ハイジャックして人質をとったら、そりゃ犯罪に決まっているけれど、彼らの要求というのは、牢屋に入れられている仲間を釈放しろと、人質とってるのはお前らじゃないかと。

石油で儲けたいヨソ者がやって来て、イラクが石油を輸出しにくいように海岸周辺を奪い取り、その土地に関係ない民族を元首に据え、クウェートなんて国を作って分離独立させてしまった。
だから奪回して併合する、俺たちの土地のことに欧米人が口を出すなと。

フセインはたしかに犯罪者で悪党ですが、民衆がなぜ彼を支持していたか、ってことです。

民間人まで死なせる無差別テロは絶対に悪だけど、彼らは最新鋭の大規模な軍隊を持ってないからテロしかできないのだし、子どもの時から銃をとり、故郷が長らく戦場になっていて、民間人も軍人もないほど戦争の中で生まれ育ち、戦争と共に生活している。

一方、アメリカは国内での軍事行動を一切禁止にし、いつも、よその国へ出かけて戦争する。
自分の国は安全にしておいて、他人の土地は戦場にしちゃう。

テロを受けたからといって、国連を無視して感情だけで仕返しに行くのは、テロより偉いのか?
正規軍でやったことなら、何でも許されるのか?
アメリカがやってることを認めるなら、中東の人たちがやってることも認めなければならなくなる。

そもそも、テロを撲滅する話が、イスラム教を撲滅する「聖戦」にすり変わっとるではないか。

冷戦終結以降、戦争はほとんど不正規戦になってます。
それがいいか悪いかではなくて、現実がそうだから、現実は現実として、現実に対応しなければならない。
犯罪は断固とりしまるが、対話の機会を減らして憎しみを増やすようなことはよせ、正義か悪かじゃないだろ、ということです。

 

 地連

余談ですが、俺が知る限り、自衛隊の募集の係官さんは、公務員とは思えないほど親切で、誠実で、紳士的な人ばかりです。

勧誘というのは、部活から宗教まで何でもそう見えるものであり、軍隊は、入るまではお客さん扱いでチヤホヤしてくれるものなんですが、自衛隊に関する限り、うわべだけの猫なで声や、歩合制のオタメゴカシではなく、たしかに青少年ひとりひとりの人生を真剣に考えてくださっている(そう判断した具体的な根拠は、ごく個人的なことなので書けませんが、募集業務以外のことでも、俺が入隊をやめた後でも、行動で示していただいたので、客観的な判断だとは断言できる)。

昔は、詐欺まがいもあったようです。

詳しい説明をするというんで高い店に連れていってくれて、全部おごってくれたのが、入隊したら全部給料から引かれていたとか。

保険に入っておいたほうがいいぞと手続きしてくれて、入隊したら、じつは自衛隊員には自動的に保険がタダでかかるから自分でかけなくていいということを知り、あの勧誘員は保険会社の手先だったとか。

しかし俺が見た限りでは、もっと人間対人間の向き合い方というか、仕事の範囲を超えて一文の得にもならないことまで、いちいちマメで、自衛隊の好感度を自分ひとりで上げているとでもいうような誇りがありました。

だからこそ、いま軽い気持ちで入隊を迷っている人に対しては、つい入隊してしまいやすいぞと警告したい。

命令されれば人を殺す。
ロボットのように捨て駒に徹する。
天安門のように国家が民衆を弾圧しているとわかっていても、自分の考えがあっても拒否できない。
殺人を職業にして、その金で妻子の命を養う。

ということを、若いなりに自分で考えて自分で決めるべきであり、兵器をいじってみたいとか、免許や資格が取りやすいとか、ほかに就職口がないとか、その程度の理由で資料請求してしまうと、きっと取り込まれます。

自衛隊員は、危険をかえりみないことと、身をもって任務をやりとげることを、入隊時に宣誓している。
死ぬとわかってても突撃しなきゃならないし、一命を投げ出してでも与えられた任務は完遂する。
こういう人が国を守ってくれている。
こういう人になろうと、志に燃えて入るんだったらいいけれども。

 

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