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‘金産’に輪がついている理由?のつづき
もうひとつ、同書に並んで掲載されている図。
これはフチだけしか金属でおおっていないから、鉄器があまり普及していない時代、または旧型のようですね。
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輪にロープをつないである □ □
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●●●● □ □ ●●●
●●●● □ □ ●●
●●●●●□ 輪 □ ●●●●
●●● ●●●○○ 輪 ○○○□ ●●●●
●●● ○● ○ ○ ●●●●●●
○ ○○ ◎◎ ◎◎ ○ ●○●●●
□○○○◎◎◎ ◎◎◎○○○□
輪は小さな輪に ■■■◎◎◎◎ ◎◎○◎ □
つないである ■■◎◎◎◎ ◎◎◎■■■
■■◎■ 回 ◎◎■■
■■■回回 回■■◎■ やはり
■回■■■ 回■■■ カスガイのような物で
◎◎ ■■■■■ ■回■■ 刃先を止めてある
◎◎ ■■■■■ 本体は木製 ■■■■■
◎◎◎◎ ■■■■■ ■■■■ 回回回回回
◎◎◎◎ ○○ ■■■■■ ■■■■
◎◎◎◎ ○ ○ ■■■■■ ■■■■■
◎◎ ○○ ■■■■■■ ■■■■■
◎◎ ■■■■■■ ■■■■■
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細い六角形の ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
こんな部品が ■■■■■■■■■■■■■■■■ 尖端のフチだけ金属刃を
ハの字に打ってあり ■■■■■■■■■■■■■■ かぶせてある
そこに小さな輪をとめて ■■■■■■■■■■■
大きな輪をとめてある ■■■■■■■■
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20センチ
カレー
これと、前ページで御覧いただいたやつ、韓国の農具なんです。
「カレー」という名前の踏鋤。
この本『ものと人間の文化史19・農具』が書かれた1976年時点では使われていて、3人とか7人で使い、ロープは藁縄だそうです。
なんでこういうことをするかというと、土がねばっこくて耕すのが重い場合に、ただ突いたのでは地面に入っていかないので、前のほうで別の人がロープを引っぱって、刃先が地面にめりこみやすくするらしいんです。
だから、土がサラサラしてる地域には必要ない。
いきなり、こんなことが書いてあります。
『このような農具は、古代の華北にはない。おそらくこれは、華北の砂質のレス土壌と、南朝鮮の重粘な土壌(とくに水田の)とのちがいに基づくもので、華北の鍬先が南朝鮮でU字型の鋤先につくりなおされたものであろう。南朝鮮においては、こんにちでも水田の耕具としては、鍬よりも踏鋤のほうが重要視されているようである。』
関係なさそうなんです、‘金産’には。
そもそも‘金産’は、シャヴェル型(剣型)じゃなくて、スコップ型(角形または斧型)の、末広がりの刃なんだし、「金属を削る道具」との関係も考えなければいけませんからねえ。
しかも、朝鮮では日本よりも古い稲作の証拠が見つからないので、朝鮮に稲作を教えてやったのは日本だ、というような説が最近では有力になってるみたいで。
てなわけで、‘金産’に輪がついている理由は、俺もいろいろと可能性はさぐっているんですけど、よくわかりません。
それにつけても、『武器と防具 中国編』はどうして、輪がついていれば禅杖だなどと断言できたのか、一体どんな情報にもとづいたのか、知りたい。
次回は、別の本に載っているスペイド。
続く→
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