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 ‘金産’に輪がついている理由?

後述するすると言ってて、まだ書いてなかった話。

葬式杖を調べた時に、ついでに見つけた本なんですけど、飯沼二郎、堀尾尚志両氏の『ものと人間の文化史19・農具』、財団法人法政大学出版局1976。

中国は土も農具も日朝とは違う、日本では弥生時代の最初から踏鋤よりも鍬を主に使っていたと思われる、日本では金属化する前からたいていの農具は出揃っていた、朝鮮は中国の農具をただ受け入れたんじゃなくて独自性があった、というようなことは、この本も述べておられるところです。

この著者って農学部の先生ですが…。
縄文時代には農業はなかったらしい、あったという説も一部にあることはある、というくらいのニュアンスの書き方をしていたりして、内容が少し古くて。
当時は、三内丸山などは発掘されてないですから。

しかし、こんなスゴイ図も載ってます。
まあ見てください。

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                    □□□□□□ 柄は木製
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 ロープをつないである         □□□□□□
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      ●●●           □□□□□□ 袋槍形式
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     輪   
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 輪、もうひとつ    
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 輪をとおす穴  ■□□□  □□□□■■■□□□■■■□□□  □□□■
         ■□□□□□□□□□■■■□□□■■■□□□□□□□□■  金属製の刃
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          ■□□□□□■□□□□■□■■□□□□■□□□□□■ クサビだか
           ■□□□□■回□□□■■■■□□□回■□□□□■  カスガイだかが
           ■□□□回回■■□□□■■□□□■■回□□□□■  打ってある
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 ここだけ       ■□□□□□■■■□□□□■■■□□□□□■   裂けるのを防ぐ補強?
 金属が口を開けていて  ■□□□□■■■■■■■■■■□□□□■
 内部が見えている    ■□□□□□■■■■■■■■□□□□□■    回回回回
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 下は木製らしい      ■□□□□□□□■■□□□□□□□■
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                 ■□□□□□□□□□□■
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                     20センチ

どうです?
これを武器として使うんだったら、
輪がついた刃になりませんか?

『武器と防具 中国編』が、根拠も示さずに、『仏教の僧侶に愛用された禅杖の特徴は、刃に鉄の輪が付いている点です。』なんて言ってるのよりも、‘金産’っぽく見えませんか?

『和漢三才図会』に載ってた、幅12センチで使い道も不明なんて道具よりも、ずーっと、武器としての‘金産’のスコップ刃に近くありませんか?

残念ながら、なかなか、そう簡単にいかないんですけど。

 

この農具について、くわしいことは次回。 

 続く→ 

 

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