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鎌は鎌
‘金産’が、鎌だとは思えない理由が、もうひとつ。
そもそも中国武術には、鎌は鎌で、別にあるんです。
これも前述の『図説中国武術史』に掲載されている図です。
ただ一言、鎌、と書いてある。
□ ←こっちを上にして描かれている
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□□□ この本では他の武器もだいたい石突がない
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刃を大きく描きます。
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中国武術で鎌と言ったら、これなんです。
鎌という名前になっているのだから。
中国武術の鎌は、柄が短くて片手持ちのやつもありますが、なんにしても、こういうふうに、柄や刃が、うねった形状になってることが多い。
他の本でもしばしば、雲型定規みたいな刃や、S字の柄を見かけます。
しかし、これは…。
日本の長柄の鎌「薙鎌」とは、だいぶ違いますねえ。
角度がゆるい。
これは、西洋の武器で言うところのビル、内向きの薙刀ではないですか?
もし裏で使えるんだったら、両刃の薙刀みたいですよね。
鎌といっても、たとえば金へんに發と書くタイプの両刃のやつとか、南方系のシックル刃とか、いろいろあるわけです。
もっと鎌っぽい鎌、L字で90度くらいになってて、いかにも引っ掛けるという感じの鎌がないかというと…。
お待たせしました、次回、内月牙・外月牙について。
続く→ |