←もどる 

 

 スクレイパー

‘金産’という文字の意味は、ムダな部分を削り取って平らにならすというニュアンスで、だいたい共通してるように見えます。
ちゃんと、板状の金属だと言ってるではないですか。

つまり、氷の彫刻を作るような時は、でっかいノミみたいなやつで削りますね。
おろし金みたいなザラザラのものをこすりつけて削るわけじゃない。

スクレイパーっていうのは、塗装をはがしたりするのに使う道具で、たとえば寒い地方でクルマに乗ってる方は、窓ガラスにこびりついた霜をかきとるヘラって言えばわかりますか?

お好み焼きも、焼肉も、鉄板に焦げ付いたカスを削り取る時に、ヘラでガシガシ突きますね。

ああいうマイナスドライバーのでっかいようなやつ、突き押して、表面を削り取っていくようなことが、‘金産’という言葉の意味ではないかと思うわけです。
その根拠は、これから順に書いていきます。

昔は、材木を削るにしても、今のような箱ガンナじゃなくて、ヘラ状の刃物やクワみたいな刃物で削っていた。

それがいくらか幅が広かったとすれば、スコップや、もんじゃのコテのように、「すくい取る」という機能もないこともない。
掘るというよりは、土地を削り取る、すくう、さらうという感じです。
掘り方が浅い。

 

 やっぱりコレか

余計なものを削り落としていくっていうのは、まさに仏教の思想にふさわしい。

禍根を断つ、悪の芽を絶つ、暴動を平らかにするっていうのは、まさに大将軍が持つにもふさわしい。
関係あるかどうか、鋤という文字にも、根絶やしにして滅ぼすとか、邪魔なものを取り除くという意味があるんですよね。

これはいよいよ、沙悟浄の武器は‘金産’系統の武器でよさそう、と思えてきます。

もちろん、文化ってのはそんな一方向に簡単なもんじゃないですが。
というのは、‘金産’は工具なのか農具なのかという話が、なかなか複雑なので。

 

 ‘金産’が鋤鍬では、まずい?

悟浄の武器が‘金産’系統で、‘金産’が農具に由来する武器だとすれば、原作のツジツマが合わなくなります。

前述のとおり悟浄は、八戒の熊手をバカにしたことがある。
熊手なんて、しょせん田を鋤いて菜っぱをかき集めるのに適しているだけだ、とかなんとか言ってる悟浄が、自分も、田を鋤く道具を武器にしてるんですかね?

しかし、‘金産’と呼ばれている品物は、たしかに、田畑を耕す農具に由来してるんです。
後述します。

 

次回は、垂直に突くタイプの、ナタの話。

 続く→ 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送