スクレイパー ‘金産’という文字の意味は、ムダな部分を削り取って平らにならすというニュアンスで、だいたい共通してるように見えます。 つまり、氷の彫刻を作るような時は、でっかいノミみたいなやつで削りますね。 スクレイパーっていうのは、塗装をはがしたりするのに使う道具で、たとえば寒い地方でクルマに乗ってる方は、窓ガラスにこびりついた霜をかきとるヘラって言えばわかりますか? お好み焼きも、焼肉も、鉄板に焦げ付いたカスを削り取る時に、ヘラでガシガシ突きますね。 ああいうマイナスドライバーのでっかいようなやつ、突き押して、表面を削り取っていくようなことが、‘金産’という言葉の意味ではないかと思うわけです。 昔は、材木を削るにしても、今のような箱ガンナじゃなくて、ヘラ状の刃物やクワみたいな刃物で削っていた。 それがいくらか幅が広かったとすれば、スコップや、もんじゃのコテのように、「すくい取る」という機能もないこともない。
やっぱりコレか 余計なものを削り落としていくっていうのは、まさに仏教の思想にふさわしい。 禍根を断つ、悪の芽を絶つ、暴動を平らかにするっていうのは、まさに大将軍が持つにもふさわしい。 これはいよいよ、沙悟浄の武器は‘金産’系統の武器でよさそう、と思えてきます。 もちろん、文化ってのはそんな一方向に簡単なもんじゃないですが。
‘金産’が鋤鍬では、まずい? 悟浄の武器が‘金産’系統で、‘金産’が農具に由来する武器だとすれば、原作のツジツマが合わなくなります。 前述のとおり悟浄は、八戒の熊手をバカにしたことがある。 しかし、‘金産’と呼ばれている品物は、たしかに、田畑を耕す農具に由来してるんです。
次回は、垂直に突くタイプの、ナタの話。 |
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