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 ‘金産’

‘金産’という文字を辞書で引いたとき、どんな意味があると書かれているか、一覧にしたのがコレ。

もう一度言いますが、変換できないから‘金産’と書いてるだけで、実際は「金へんに産」ですからね。

とりあえず日ごろ御世話になってるものや、見かけたものだけ載せます。
本屋や図書館に行けば、もっといくらでもあるでしょうけど、今後できるだけ追加していきます。

順不同、発行年代順。
版が擦り切れて新調する時は、改訂ってほどでもない誤字修正やレイアウト変更はあるかもしれないので、
編集年やマルシー年ではなく、その版の発行年で表示してます。
同じのが複数あれば、新しいほうだけを載せます。

「‘金産’子」「‘金産’儿」など、‘金産’という文字を使った熟語や文例が載っていれば、赤茶の文字で加えました。

変換できない字を、いちいち■で表記すると読みにくいので、
たいした違いでもない旧字(ハがソ、一がヽになっているくらい)は無視しました。

このページだけは、えらく横長になってしまいますが、読みにくくてすみません。

手斧 削る

取り去る、取り出す

切る、切り離す、産

やすり 平らにする 平らにする道具 掘る、すくう

雪かき

集める

掘る道具、すくう道具

シャベル、スコップ

石炭スコップ

しゃもじ

さじ

調理器具

板状の金属 その他

東洋漢籍研究會

『各體草書・新語入 最新漢和大辭典』

奥付がとれちゃってて発行年不詳、母が教員時代に使ってたもので、現代仮名になってるから戦後だとは思うんですが、母は、戦前の本だと言っている。

- - かんな(鉋) けづる(■(戔にりっとう)) - - - - - - - - - - -

鐘ケ江信光氏

『中国語辞典』

大学書林 1960

- - - けずる[=■(産にりっとう)] - - - けずったりすくったりする器 すくう. -

シャベルの類.

シャベルの小型のもの.
シャベル型電動運搬車.

十能(スコップより小さいもの).

さじ.

飯しゃくし.

料理に用いるシャベル型の鍋.

- -

渡部温氏訂正

『標註訂正康煕字典』
第二刷

講談社 1978

- - -

又損削也。

[唐書高■傅]埋光‘金産’采

[陳子昂傅]‘金産’山輦石。

[正韻]與■(戔にりっとう)同。

[木華海賦]‘金産’臨崖之阜陸。

[杜甫詩]意欲‘金産’疉障。

又與産同。

[鮑照蕪城賦]‘金産’利銅山。

- 一曰平鐵。 [韻會]平木鐵器。 - - - - - [説文]■(金へんに集)也。 [博雅]籤謂之‘金産’。

諸橋轍次氏
渡辺末吾氏
鎌田正氏
米山寅太郎氏

『大修館 新漢和辞典 (携帯版)』
改訂版

大修館書店 1983

かま。草を刈るかま。 かんな。また、ちょうな。 けずる。 だす。産出する。産に通ずる。 - - 木を平らにする工具。 - - - - - いたがね、ひらがね。 くじ(籤)。

愛知大学中日大辞典編纂処

『中日大辞典』
増訂第二版

大修舘書店 1987

- - - たがねで平面を削る.

(スコップや鋤で)削り取る.

(鍋にへばりついたものを)はがして取る.

- 公平な判断は他人がする. ものをすくいとったり、ならしたりする道具.

さらい取る.

しゃくり取る.

この土の山をさらい取って平らにしなさい.

雪かきをする

シャベル.

スコップ.

箱形でしゃくりとった土砂などを入れておく場所のあるシャベル.

十能.

石炭用スコップで石炭をすくいとる.

しゃもじ. - すりむく.

藤堂明保氏

『学研 漢和大字典』
第24刷

学習研究社 1988

- (ナラシ)

けずる。

カナケツル

けずって切りはなす。

「金+音符産(胎児が母体から切れて離れる)」の会意兼形声文字。

やすり。

ヤスリ

タヒラク
ナタラム
ナラス
木や石をけずって平らにする鉄製の道具。 - - 転じて、土をけずるくわ・シャベルの類。 - - (図あり) -

諸橋轍次氏

『大漢和辞典』巻十一

修訂第二版第一刷
大修館書店 1990

草をけずる。

ならし。

かんな・てうなの類。
木・金・石をけづって平にする器具。

[説文]‘金産’、一曰、平鐵。
[段注]謂以剛鐵削平柔鐵也。
[韻會]‘金産’、平木鐵器。
[正字通]‘金産’、状如斧而前其刃、用以‘金産’平木石。
[鮑照、石帆銘]乃■(炎にりっとう)乃‘金産’、■(既の旧字)刳■(既の旧字)■(タクの斬)。
[後漢書、文苑上、杜篤傅、鐇钁株林、注]■(土へんに卑)蒼云、鐇、‘金産’也、謂以‘金産’钁去林木之株蘖也。

(農政全書からの図があるが、どれの図だか不明)

ならし。冶具の名。木を削つて平らにするもの。
[和漢三才圖會、百工具、鐵]‘金産’■(戔にりっとう)、■(戔にりっとう)刀、和名奈良之。

けづる

[正字通]‘金産’、損削也。
[木華、海賦]‘金産’臨崖之阜陸。

[唐書、陳子昂傅]‘金産’山輦石

けづりへらす。
[日本政記、正親町天皇論]右府百■(戦の旧字)、‘金産’滅四方故家、而以己功臣代之。

産に同じ。

[康煕字典]‘金産’、 與産同。

通じて■(戔にりっとう)に作る

[説文、‘金産’、段注]俗多用■(戔にりっとう)字

- -

ならす

平らにする

すくふ

しやくふ

- -

火斗。

じゆうのう。

釜をこする鐵器

[中華大字典]‘金産’、俗謂櫟釜之鐵器曰‘金産’

さじ

ひしやく

しやくし

いたがね

ひらがね

[説文]‘金産’、■(金へんに集)也、从金産聲

くじ

[廣雅、釋器]籤、謂之‘金産’。

隠居すること。
‘金産’迹銷聲。
[晉書、儒林傅論]史臣曰、云云、文博之漱流枕石、‘金産’迹銷聲。

‘金産’の形をした古幣。或は空心幣といふ。出土最も晩く、元明以前何人も言及せず。近年に至って見る者が甚だ多い。其の銅貨の篆文よりして、春秋以前の物といはる。
[金石索、古‘金産’幣]前人均謂之幣、今藏古家別之■(為の旧字)‘金産’幣、其下單■(層の旧字)、其上夾■(層の旧字)、有口向上、可以正■(木へんに内)、此幣尤大見于曲阜縣惠印山、都尉昌運以玉牌易之、其正面有古文字、上字甚小、背止一直道、極古朴。

(他に人名に使われた例など書いてあるが略します)

尾崎雄二郎氏
都留春雄氏
西岡弘氏
山田勝美氏
山田俊雄氏

『角川大字源』

角川書店 1992

- ナラシ

けずる。[木華・海賦]「乃‘金産’臨崖之阜陸」

ケヅル

■(戔にりっとう)・■(産にりっとう)

キル

ハラフ

ヤスリ

一説に、鉄を削って平らにする。[説文]

鉄板を削って平らにする意

タヒラ
タヒラカニ
タヒラグ
ナダラム
ナラス

木を平らに削る工具。[広韻] - アツマル
アツム
- - -

いたがね。

金・銅・鉄などを打ち延ばして薄い板状にしたもの。

(図あり)

ツツム

ハラマキ

上田万年氏
岡田正之氏
飯島忠夫氏
栄田猛猪氏
飯田伝一氏

『講談社 新大字典 (特装版)』

講談社 1993

かま。 -

木を平らにする鉄器。

かんな。

ならし

けずる。

■(戔にりっとう)に同じ

うむ。

産出する。

産に同じ

- - - - - - - - いたがね(■(金へんに集)) くじ(籤)。

倉石武四郎氏

『岩波 中国語辞典 簡体字版』
簡体字版第9刷

岩波書店 1998

- - -

すきで土地をけずる.

土地をけずってならした.

草もまだとってない. - - - - - すき. - - - -

長谷川良一氏
相原茂氏
小峯王親氏

『講談社 中日辞典』

講談社 1998

- - - (シャベルなどで)削る.

除き取る.

取り除く.

雑草を取り除く.

陋習を除く.

雑草を取り除き中耕する.

- 地面を削って平らにする. - 掘る.

家の前の雪かきをする.

雪かきをする.

物をすくい取る鉄製の道具.

シャベル.

スコップ.

鉄のシャベル.
フォーク・リフト.
スコップ.
スクレーパー.
掘削機.
鋤.

石炭シャベル.

フライ返し.

鉄べら.

- -

白川静氏

『字統 普及版』
新装版第二刷

平凡社 1999

かま

[■土へんに卑蒼]には株蘖(ひこばえ)を刈るものとし、鎌をいう。

草を刈ることを■(産にりっとう)というのは‘金産’の省文に従うもの。

ちょうな。

かんな、ちょうなの類。

けずる - また「一に曰く、鐵を平らかにす」とあって、その器とする。 - - - - - - -

いたがね

[説文]一四上に板金の意とし、

また■(戔にりっとう)と通用し、戔とは平薄な板のことである。

-

北京・商務印書舘
小学館
共同編集

『中日辞典』
初版19刷

小学館 2000

- 二番取り旋盤. -

(根こそぎ)取り除く.

なくす.

古いものを取り除き、新しいものを打ちたてる.

官僚主義を除く.

- - - 土地を(シャベルで)ならす.

(シャベルで)すくう.

ひと鍬ずつつづけてすくう.

雪を1か所にかき集める.

シャベルやスコップの類.

スコップ.
シャベル.

フォークリフト.

スクレーパー.
土木工事で地面の掘削から地ならしまで一連の作業を行うことのできる車.

ショベル・カー.

石炭(をすくう)スコップ.

十能.

(野菜などを炒めるときに使う金属製の)杓子. - -

 

 続く→ 

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