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とにかく三日月刃がついていないとダメ
沙悟浄の武器というと、やっぱり三日月型の刃がついた武器ですよね。
俺の世代だと、マチャアキ!、ドリフ!、スタージンガ−…はどうだったか忘れましたが、とにかく、あらゆる演出でそうなっているのを見かけた。
記憶が定かでないのですが、中国側の、京劇だか雑技団だかも、やっぱりそういう小道具だった気がします。
フィクションのそのまた脚色なんぞ相手にしててもラチがあきませんが、まったく考証なしにやってるとも思えないし、間違ってるなら、誰も批判の声を上げないのは不思議です。
沙悟浄は三日月刃のついた武器を使う。
「月牙‘金産’」は敵が使う。
敵と同じ武器を使うわけがない。
「月牙‘金産’」以外で三日月刃のついた武器がいい。
埋葬を感じさせるように、スコップ刃もついていたほうがいい。
沙悟浄の武器は禅杖。
禅杖なのに、「月牙‘金産’」と同じに見える。
この考え方の、どれかが間違ってる可能性が充分すぎるくらいありますが、このままで、この条件を全部満たす方法があるんです。
‘金産’が小型に形式化された禅杖
それは、唐沢寿明さんが主演なさったテレビ版です。
最終回をちらっと見ただけなんで、沙悟浄役はどなただったか忘れてしまいましたが、その武器はこんな感じでした。
□□ このくらい小さいんだけど ↓
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□□ ↑
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│ □□□□□ │
│■■□□□□□□ │ ちゃんと石突が
│■■□□□□□□ │ ‘金産’の形
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史実はどうであれ、見せ方としてうまいです。
禅杖は、かさばって持ち歩きにくいだろうから。
これが実在するかどうかはともかく、これなら禅杖を使っていても、「月牙‘金産’」に見える。
三日月刃で石突が鋭ければ「月牙‘金産’」だと言うなら、これは狭い意味でも確かに「月牙‘金産’」である。
「月牙‘金産’」と禅杖が、本当の意味で同じ武器になった状態です。
雲に乗って空を飛び、身体も武器も巨大化や小型化ができるというのは、悟空だけではなく、八戒も悟浄もそうなんです、原作では。
前述のとおり、悟浄の宝杖は、長さ太さを変化できると自分で発言している。
じゃあ、石突部分だけを小型化してるかもしれないじゃないか。
石突としての‘金産’
じつは、日本の薙刀の石突にも、こういうのがよくあります。
こんな感じのキャップを、柄の末端にはめてある。
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横 正面
これで結論は出たかに見えました…が、このあと全部パーになります。
禅杖は三日月側が下だった!
『少林十八般兵器』で、禅杖となっている図は、スコップ刃を上にし、三日月刃を下に描いてある。
しかも、スコップ刃側に房がついている。
←こっちを上にして描かれている
□ 〃 □□
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□□□□ □ 〃〃 □□
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↑ここにフリフリを付けちゃってる
↑
飾りの輪があるようにも見えるが不鮮明
これでは、小さく省略して石突にするとすれば、三日月刃のほうでなければおかしい。
そもそも遺体を埋葬するからシャヴェルだったわけだし。
ここに至って、沙悟浄の武器は禅杖ではなさそうな気がしてきました。
禅杖だとしても、おそらく種類がいろいろあるうちの、まだ知らないものではないかと。
※追記 たしかに禅杖は三日月側が下らしい
日本で発刊された本ですが、青木嘉教さんという方の『中国武術兵器法』愛隆堂1997の83ページに、鄭剣峰という中国武術家の御自宅の写真があり、壁一面に武器が並んでいて、そこでは、やっぱりスコップ刃を上に、三日月刃を下にして、立ててあるんです。
←こっちを上にして、立てて置いてある!!
柄は短かめ、大刀よりも短い
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↑透かしが入ってる ↑
三日月刃は小さめ
スコップ刃を拡大。
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□□□□□ ↓ 謎の突起は無いが
□□□□□□□□□□□□□ ちょっと太くなってる
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□□□□□ □ □□□□■■■□□■■■■■■■■■ 〜 柄
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↑太極円の形に丸く透かしてある。重量軽減?
続く→ |