四天王ではない毘沙門天? 『西遊記』には、李天王(托塔天王、托塔李天王と書いている箇所もある)というのが出てきます。 武神であること、天王であること、片手に塔を持っていること、息子の名前が「ナタ」であることなど、特徴がまるっきり毘沙門天(多聞天)なんです。 平凡社版の注には、こうある。 持ち物と、李靖という名前については後述するとして、また出た、「化身」。 もしかして『西遊記』の中では、毘沙門天のことを李天王と呼んでいるのか?というと、そうでもないようで。 あくまでも四天王は4将セットでいて、それとは別に、李天王も存在してるらしい。 第五〜六回、不老不死の桃と酒と薬を盗み食いした悟空を、天界の神々が逮捕しようとドタバタしますが、このシーンでは、四天王と李天王が、いっぺんに出てくる。 『悟空は、鉄棒を振るって四大天王・托塔李天王・■■(なた。那と托のそれぞれ口へんのやつ)太子らと、空中で長いこと渡り合っていたが、(略)』 『恵岸は、四大天王と李天王に目どおりし拝伏した。』 『四大天王と李天王とが出陣の相談をしているのを見て、恵岸は言った。』 『いっぽう、下界の四大天王と李天王の諸神将は、兵を収め、(略)』 これまた面倒な話で、むやみに長くなるから解説は省きますが、バンド名で「だれだれ&なになにズ」みたいなものは、名前としては「別格&その他」だったとしても、その「その他」のなかに、別格のだれだれが含まれてるバンドもあり、だれだれ&なになにカルテットとか、カルテットの人数にだれだれが含まれていたりする。 基準点を含めて数える文化の話は、本丸「帷幕」の階級制度のページもごらんください。 あと、いわゆるマトリョーシカ方式というやつで、入れ子になってることがある。 そういうことは基準を統一してくれればまだいいが、台湾は中国の一部なのか、別の国なのか、台湾こそが中国本体なのか、合併したいのか分離独立したいのか、言うことがまちまち、一国の中でもまちまちだったりする。 だから、李天王&三天王なのか四天王なのかは微妙なことですが、こう書いてる箇所もある。 『玉帝は、大いに立腹し、即座に四大天王を派遣、李天王と■■(なた。同上)太子にこれを助けさせ、(略)』 『李天王はただちに四大天王と二十八宿にとって代わらせ、(略)』 これはもう、別人でしょう。
李天王も、ふたり居る? 李靖は、実在の人物です。中国の武将。 この人が君主に質問されて答える形の、Q&A形式の兵法書、『唐太宗李衛公問対』なんてのがあり、これは考古学的には後世の偽書だとわかってる本ですが、『孫子』や『六韜』ほどじゃないにしてもそこそこにいいことも書いてあって、中国の七大兵法書のひとつに数えられているから、軍学をやる人の間では知られてます。 そういう、軍隊の指揮方法の教科書に、権威付けとして名前を勝手に使われるくらい、とにかく名将ではあった。 中国はみょう字が少ないので、同姓ならば同族とみなして、知らない人でもすぐ意気投合して親切にするなんて聞きますが(『西遊記』劇中でもそうしてる)、唐の王家も道教の開祖もリーさんなので、李というのは毛並みのいい名前らしいんですね。 道教の感覚では、関羽とか李白とか有名人は、死後は仙人や神様になって天上界にいるということになっていたりするから、李靖が毘沙門天の化身だったとしても、それはそれでいい。 しかし史実では、三蔵法師がインドへ旅してる留守中の唐で、李靖は人間やってます(笑) 『西遊記』では、李天王はずっと李天王やってる。 人間が死んで聖人になったんじゃなくて、もともと天界にいたのが、名前と性格そのままで人間に転生してたにしても、下界の数年が天界では数日程度だったとしても、三蔵一行の旅だって下界でやってるんだから、どうしようもありません。
おまえは誰だ?は、こっちのセリフ 第八回、誰にお経を取りに来させるかを選びに、観音様が中国の長安まで来るんです。 悟浄と恵岸の会話。 親子でこんな会話?
この手の話、もう少し。 |
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