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第二次世界大戦まで

 

 まず、普仏戦争があった

普仏戦争、プロイセンとフランスが戦って、プロイセンが圧勝したわけです。
ナポレオン3世は捕虜になり、フランスは賠償金50億フランを請求される。

バラバラになっていたドイツは、プロイセンを中心に再統一し、ドイツ帝国になる。
ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世の戴冠式と建国宣言は、わっざわざ、フランスのパリのヴェルサイユ宮殿で、盛大にやったわけです。

占領されたヴェルサイユ宮殿が、ドイツ帝国発祥の地
になるなんて、それこそ、ざまあみろフランス人!と。

 ヴェルサイユ条約

そのあと第一次世界大戦、ドイツは負けた…。
フランスは、今こそ積年の恨みはらさでおくべきか!と思って、わっざわざヴェルサイユ宮殿で、
ドイツおしおき条約を調印、19年6月28日、これがヴェルサイユ条約です。

賠償金は、ドイツの国民総生産20年分を払えとか(笑)
のちにだいぶ減額になったんですが。
支払いが滞ったので、ルール工業地帯をフランスが差し押さえたこともあった。

かといって、飛行機は民間航空さえ禁止とか、軍事に関連しそうな産業は制限されてるから、払う賠償金を稼ぐこともろくにできない。

ドイツ通貨の価値は1兆分の1に暴落、天文学的インフレ、つまり1兆マルク払わないと1マルクのものを売ってもらえなくなった。
喫茶店でコーヒー1杯飲むのに、トランクいっぱいの札束を持っていかなければならなかったという。
100兆マルク紙幣なんてものが発行されたりした。

 世界恐慌

弱り目に崇り目というやつで、そこへ景気が悪くなった。
これはまあドイツだけが苦しかったわけじゃないけれども。

第一次世界大戦でアメリカは戦場にならなかったので、生産が落ちてるヨーロッパにメイドインUSAを売りつけて、儲かったもんだから、アメリカ人は調子に乗りすぎてしまった。
気がついた時には、作りすぎた物が余って売れず、投資してた金を誰もが一斉に引き揚げたので、株価が大暴落して社会が混乱し、世の中にお金が出回らないからよけいに物が売れない。
そのほか農業や雇用問題もちょうど間が悪い時だった。

つまり、アメリカ人の欲深さと、パニックをきちんと収拾つけなかった無責任のせいで、混乱が世界中に連鎖してしまった。

あんまり不景気だから、みんな関税を高くして自分のとこばかり優先するので、植民地を持ってない国は貿易で稼ぐということができない。
かといって、アカになって共産党に殺されるのもイヤ。
ということは、ファッショで国民を強力に統制するよりほかに、どうしようもなくなる。

 

 貧乏人を孤立させた

感情で動くバカというのがあるんですね。
キツい言い方をされたことが悲しかったから、自分が悪いとわかってるけど意地でも改めるつもりはないとか、雰囲気がオシャレでうっとりしたから、まずくて高くて偽装表示と脱税してる店だけど悪く言わないで!とか、ものすごく頭の悪いことを言う。論理的でない。

ところが、もっと頭の悪い奴は、ムキになって、それを追い詰めてしまう。
これがこうであるならば、それはあれということになるから、これこれこうで、だからおまえは間違っていてダメな奴だ、と、全く反論の余地がないほど、相手の非を徹底的に糾弾してしまう。
すると相手は、論理的に完敗したもんだから、幼稚に退行(パニックになって、赤ちゃん行動をとる)、つまり、女性なら泣き出す、男性なら暴力を振るう、あるいは捨て台詞をどなって話し合いを放棄して逃げ出し、逆恨みする。

あの人はいつも、ダメな私を大きな愛で包んでくれている、自分にも悪いところがたくさんあったなあ、と、相手が自分で気付くまで、ひたすら、こっちはおおらかに、黙って何でも許してやるより、方法がないわけです。

孫子に「囲む師は必ず闕く。窮冦には迫る勿れ」というのがあって、いくら悪い奴でも、あんまり追い詰めると、死にもの狂いで戦っちゃって死ぬまで降参しなくて手強いので、退路を開けてやれというんですね。

ドイツ人みたいに聡明で合理的で科学的な人たちでさえ、ここまで追い詰められちゃったら、ナチスに1票入れようかって気分にもなっちゃうわけで。

大坂の陣のあと、家康公が駿府城で、家臣たちに言ったことがある。
自分は戦国乱世に生まれたので幼い時から合戦に明け暮れ、学問をする暇もなかったが、岡崎城にいた頃から、ひとつだけ聞き覚えて座右の銘にしている言葉がある。「仇を報ずるに恩を以ってする」。

戦争が終わったら、敗戦国の復興を手助けしてやるくらいでなければ、いつか必ず仕返しされる。そもそも敵国の民衆だって被害者なんだし。
第二次世界大戦後のドイツや日本には、結果的にそうしました。冷戦の前線基地にしたかったから。

しかし第一次世界大戦の時は、ちょっとドイツをいじめすぎた。
アメリカだってドイツの復興を手伝わなかったわけでもないんですが、世界恐慌で投資を引き揚げちゃったもんだから、ドイツでは銀行が倒産したりした。

ドイツはネチネチと恨み続けて、こっそりと戦争準備を進める。

ソ連はアカになって世界中から嫌われていたので、嫌われ者同士が手を結び、ドイツの戦争準備はソ連が手伝う、ソ連の軍事育成はドイツが手伝う、という関係になってました。
22年、独ソはラパロ条約を結び、軍事をこっそり提携する。

33年、ナチスが政権を取ると、ドイツはソ連工場を撤収してしまう。
35年になると、ドイツは公然と、再軍備を宣言。

 

 →つづき 

 

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