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用語や概念について、駆け足で、さわりだけ。 マニアの方は、ここらへんのページは一切読まなくて大丈夫です。あなたのほうが断然詳しい(笑) ニューヨークタイムズは、飛行機の実現は百万年から一千万年先になるだろうとかなんとか書いたことがあった。 飛行機というものは、発明されてから100年ちょっとしかたってません。上野公園よりも歴史が浅いということです。それで、こんなに発達したんだから恐ろしい。 エンジン 本書は、外観で飛行機を識別しようというマニュアルなので、エンジン自体の話はそれほど関係ありません。 しかし、飛行機を語るのにエンジンについて述べないのは、武術の教本に足さばきのことが書いてないくらいにヘンなので、エンジンの話は別項目を立てて御説明します。 木骨、金骨、木金混合、 飛行機が発明されたばかりの頃は、エンジン以外ほとんど金属部分はありませんでした。 これが、溶接鋼管など金属製の骨組になったり、木の板(合板)を張ったりするようになります。 このへんの時代は、強度をとるために、各部をワイヤーでつないでました。 外側を板で張ると、主翼は応力外皮ということができるようになる。硬い外板で桁をつなぎ、表面に構造を負担してもらうことです。 金属板を張るということも早くからありましたが、重量と強度の折り合いで、トタンみたいに波板にしていた。 そしてついに、全部を金属で作るようになります。 ジェット旅客機を見た子どもさんが、あんな大きい金属製の物体がどうして飛べるのか、って素朴な疑問を持ったりするんですが、大きいから飛ぶんです、飛行機というのは大きさのわりに軽い。がらんどう。何十トンとか言っても、大きさに対する重さ(比率)で言えば、ジャンボジェットと紙飛行機はほとんど変わらない。 その後もずっと、一部を木製にしてたのがソ連なんですが。 これは、戦争に対する職人の考え方の場合もあります。 軍事的には、安く丈夫に早く作れるなら、靴底だけ合皮の革靴とか、部分的にプラスチック部品を使った雛人形とかでも全然かまわない。
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木製は、だいたいスプルースで骨格を作り、外板はバルサをサンドイッチした合板。 飛行機が大型化(特に胴体が長い場合)や、余圧して高高度を飛ぶとか、音速とかいうと、枠組構造とモノコックの中間、セミモノコックというのになります。 飛行機の胴体には必ず出入口があったり、なにかを貫通させているから、まったくのモノコック(卵の殻のような)ということはありえないので、厳密に言えば飛行機のモノコックは全部セミモノコックなんですが。 ほとんどの金属飛行機の外板は、本当にペラッペラです。じつは自動車もそうなんですが、ペーパークラフトのように立体的に組み立ててあるから、まあなんとかベコベコせずにすんでいるだけ。 金属製というのは、たいていジュラルミンです。アルミ合金の一種。各種あります。薄くても丈夫だから、木よりも軽く作れるうえに、雨ざらしにしても傷みにくい。 ただし、アルミは金属疲労があります。鉄は、ある程度以下の曲げ幅であれば何回でも変形に耐えるから、その範囲で設計すれば壊れないけれども、アルミ系は繰り返せば裂ける。 アルミが足りなくて、戦時中にふたたび木で作って、なかなかうまくいかなかったり、鉄で作って、もっとうまくいかなかったりもしました。 米英もです。米英はそれほどアルミに困らなかったんですが、足りなくなるかもしれないと思って一応準備、あるいは、家具や酒樽などの木工職人がヒマとかで、戦時中に木製飛行機を作りました。 ソ連は、木製の練習機を実戦に使ったこともありました。 音速だと、空気がぶつかったりこすれたりする熱の問題があって、チタン合金もよく使いましたが、高価だし、普通の空気中で溶接すると変質してしまう欠点があって、加工が面倒で。 最近は、ガラス繊維や炭素繊維を入れたプラスチックとか、金属よりも軽くて丈夫な新素材の複合が使われた飛行機が多くなってきてます。 なお、飛行機は振動やたわみゆがみがあるので、ボルトやネジのたぐいは全部、ひっかかりをつけたり、焼き締めたりして、簡単にはゆるんだり抜けたりしないように処置してあります。 昔は、1機に数万個というリベット留めにせざるをえないから、余計な空気抵抗になり、それを防ぐためには沈頭鋲という特殊工程を要した。
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