もどる← ロシア語の表記について
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カナ表記 ものの本によって、アレクサンドロヴィッチ、アレクサンドロビッチ、アレクサンドロヴィチ、アレクサーンドロヴィッチ、アレクサーンドロヴィチ、アレクサーンドロヴィチュ、アレクサーンドロヴィチャ、アレクサーンドラヴィチュ、アレクサーンドラヴィチャ、アレクサンドロウィッチ、アレキサンダーヴィッチ…などと、いろいろに書かれてます。 日本語にない音を、日本語で表記するのは、そもそも無理です。 それよりも深刻なのは、聞きなれない音は聞き落としているということです。 英語でも、サイレントナイトをサイレン無いにするなっていうのがある。ボーカルレッスンでみんなコレをやる。 これは心理学的な問題で、この状況ではこういう発言をするだろうとか、だいたい予測しながら聞いているから、母国語同士だったとしても、意外な返事や、初出の単語は、聞き返すことになる。 俺が子どもの頃に、『ファントム無頼』という空自のマンガがあって、ソ連兵がスパシーボと言ったんですよ、俺はそれでスパシーボという言葉をおぼえた。 まるで、オラ東京さ行ぐだですよ。 それでいて単語や地名が異様に長かったりするのがまた、わけわからないんですが。 人名に関する限り、ロシア人は、親しい仲で略さないということはほぼ絶対にない。 てなわけで、これはどうしようもないことです。 人様の御芳名である JUNKOさんというのが外国に行くと、「Jを読まない習慣の国」っていうのが結構あるので、いろいろ御苦労なさったりするそうです。 名前というのが、その人の存在とか尊厳とかいうことにおいて、どれだけ重要であるか、うちのホームページでは1コンテンツ作ってまで強調していることですから、尊重しないわけにいかない。 Polikarpovだったら、ポリカルポフと読んでもいいのだろうと思う、Polikarpovならね。 早安少女組と書いてあれば、ズァオアンシャオニュィズゥくらいでもいいのかもしれない。 勝手がわからない スラヴは東側だけでも、ほかにウクライナ語とベラルーシ語があり、特に重工業はウクライナでやってることが多く、ソ連の共通語で読むのか、モスクワ周辺の現代の都会言葉で読むのか、いかにもジュコーフスキイ周辺風に読むのか、いかにも鼻につく理系インテリ風に読むのか、人名ともなるとその人の出身地の母語で読むのか、資料を尊重するなら書いた人の母国語や書き癖を経由して読むのか、日本の学者さんの間に学術的な原則があるのか(あるらしいのだ、ドストエフスキイの弱いオ音とか、ツルゲーネフをトゥルゲーネフにするかしないかとか、普及しちゃってる言葉はあんまりいじらない感じ)、また軍事というのはどこの国でもちょっと非日常の独特な言い回しがあったりするもので、ソ連軍風というのがあるのか、日本の軍事学に標準的な表記法があるのか、よくわかりません。
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米軍のヘリコプターだったら、俺もシコルスキーと書くかもしれません。 航空機に詳しい方だったら、シコースキー選手と言われても違和感あると思いますが、あの人もアメリカ人です。 かといって、日本法人が、フォルクスワーゲン、メルセデスベンツと表記していても、ここはどうしても、フォルクスヴァーゲン、メルァッツェーデスベンツと呼ぶ人もいます。 うっかりミニとか言うと「ただのミニじゃないのっ! ミニクーパーなのっ! しかもS!」とか…。 しかし、これは確かに尊重しなければならないことです。柳生心眼流を心眼流と言われたら納得いかないでしょう。 なにをもって正式かというのも微妙なところで、うちの父は飛燕ではなく三式戦、二式複戦ではなく屠龍、四式重爆ではなくキのロクナナと言いますが、当時は周囲の誰もが、そういう言い方だったそうです。 ハチロクを、カローラレビンとかスプリンタートレノと呼ぶのはメーカーだけであって、いくらメーカー様が公式にそう決めていても、圧倒的大多数の民衆は誰も商品名では呼ばない、なぜなら、ハチロクという呼び方をする人しか、この商品に興味がないからであり、カローラに乗ってますなんて金輪際言わない。 丹頂というメーカーは、チャールズブロンソンが「うーんマンダム」と言ったことから、誰もがマンダムと認識しているので、とうとう社名をマンダムに変えてしまった。 どっちみち俺はロシア語できませんので、どれが原語に近いのかもわからないし、原語を優先せずに日本語としてカタカナ読みしなさいという平成3年内閣告示が、戦前の話にさかのぼって適用されるのかどうかもわからないので、あまり考えもなく書いております。 このコンテンツには、表記の間違いが膨大にあると思います。すみません。 キリル文字の英語表記 まず、キリル文字自体に、なじみがない。 ロシア語にはベータが2つあって、Б(ベー)とВ(ヴェー)ですが、これを英語表記するならば、前者はB、後者はVになる。 さらに俺も、気付かないうちにそれをやっちゃってる可能性がある…。 「Р」はパイ系ではなくロー系ですから、ピーではなくエルと読み、英語のRにあたる。 「Н」はエータ系ヘータではなくニュー系ですから、エイチではなくエヌと読み、英語のNにあたる。 もし、「なになにPH型」という品物があったとして(あるのだ…)、これは「РН型」のことか? M-105というエンジンには、P型とR型が両方ある。どーすんだよ! という具合になっているということを御承知の上で、お読みください。
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